「ほら、早くしろ!」


私が直ぐに動かないと、怒鳴り散らす。


その怒鳴り声にビクッと反応し、慌ててかばんの中から財布を取り出した。


「いいか?全部出せよ、財布の中身全部だぞ」


私はとりあえず2万円をあいつに差し出した。


「なんだぁ?これっぽっちかよ。ちゃんとバイトしてんだろうなぁ?さぼって遊んでんじゃねえぞコラァ」


「・・・ぐっ・・・ううっ・・・」


そう言うと、すかさずあいつの握りこぶしが、私のお腹に力いっぱいめり込まれていく。


私が苦悩の表情を浮かべ、背中を丸め、もがき苦しんでいる姿を見ながら、あいつは大声で笑っている。


「おまえには大金掛けてんだよ。授業料高けぇ~からな。それなのに親孝行の気持ち、全然足りねえんじゃねえの?高学歴身につけて、せいぜいしっかり稼いで俺に楽させてくれよ、リマ」


これもいつものお決まりのセリフ。


言うことだけ言ってお金を巻き上げると、また女のところへ戻って行く。


なによ、授業料だってどうせあんたのお金じゃないでしょ。


あんたの女から貢いでもらってんじゃん。


偉そうに言わないでよ!


自分で稼いだわけでもないのに、甘えてんのはあんたの方よ!


痛みが残るお腹を抱え、私は悔しさに押しつぶされそうになる。