「もう、いいかな」



男たちがいなくなったのを確認すると、後ろの男は私の身体から離れた。



ここにもう一人、怪しい男がいる。


背後から恐怖を感じなかった訳ではないが、なんだろう、この曖昧な感じは・・・・?


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男の拘束から逃れた私は、後ろを振り返ることもできた。



しかし、すぐに振り向くことなんて到底できることではなかった。



もう、どうすればいいのよ・・・。



なにもする術もないまま、呆然と立ち尽くすだけの私。



そんな私に男は、「ふぅーーー。巻き込んでしまって悪かったね」とおどけたように言い放った。



男の言葉に恐怖も忘れ、気づくと私は後ろを振り返っていた。



えっ、うそっ!!



そこには、全身黒で固めた一人の男が座っている。



帽子を深々と被っていたので、顔はよく見えなかったが、私より30センチぐらい背の高い、痩身の男。



男と言っても、私とそんなに変わらない少年。


声の感じからしても、十分若いと思える。


この人の正体は?


一体何者なの?