しーんと静まり返った部屋の中に、突然ドア



をあける音が響いた。うとうとしかけていた



私は、その音にぱっと目を見開いた。



「おかえり」



私の言葉に、潤君ははっと驚いた顔をした。



しかし、すぐに顔をそむけて言った。



「寝てろよ」



慌てて逃げるように風呂場に向かう彼の腕を



私は必死の思いでつかんだ。


「なに、その態度」



彼は思いっきり私の腕を振り払う。その時か



すかに女性ものの香水の香りがした。



私はもう止まらなかった。へんな香水のにお



いなんてつけてこないでよ。これは明かに女



性の移り香だ。悲しい現実を突き付けられた



気がした。



「遅くなってごめん。もういいだろ。俺、風



呂行くわ」



ぶっきらぼうに謝ると、潤君はまた私から逃



げる気だ。そんなの許せない。



人気ブログランキングへ