私はふと矢野課長の言葉を思い出していた。


あの話をするなら今しかない。ここで言わな


ければきっとまた言えなくなる。そう思った


私は、長年心にしまい続けてきた思いを、


彼に確認する決心をした。


「直人君、あのね、聞きたいことがあるの」


「なに?そんなあらたまって」


直人君は、私の様子が急に変化したので少


し驚いていた。私が真剣な目で彼を見たの


で、彼も姿勢を正し、座り直した。


「実はずっと前から思っていたことなんだ


けど、直人君の・・・、直人君の好きな人


って誰?」


私は両手をグッと強く握りしめ、心臓が


飛び出しそうなほど緊張していた。私は


必死の思いでとうとう彼に聞いた。


彼が返事をするまでの時間がどれほど長く


感じられたことだろう。私は瞬き一つせず


彼の方をじっと見つめていた。


直人君は表情を変えることなく私に向かっ


て人差し指をさした。つられて私も自分に


向かって指をさした。すると、直人君は大


きくうなずいた。


「もうわかってるて思ってたけど、やっぱ


そうじゃなかったんだ・・・」


彼は少し残念そうに言った。私の心臓はも


うスピードで今にも爆発しそうな勢いだ。


しかし、直人君の言葉に私は恥ずかしくな


った。直人君が私のことを好きだってまっ


たくわからなかったよ。そうかも?って思


う時もあったけど、でも違うって思ってた


から。えー、本当に私なの?そうなの?


私なんだ・・・!!!


彼の告白に私の心は舞い上がってしまいそ


うなほど喜びに満ち溢れていた。さっき、


プレゼントをもらった時の何倍、何十倍いや


その何万倍もうれしかった。とうとう彼の口


から私を好きだという言葉が聞けたのだ。胸


の奥からこみ上げてくる熱い感情が今にも噴


き出しそうな勢いで私を包み込んでいた。




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