私は久々に公園のブランコに座っていた。遠
い昔、約束をしたあの場所だ。そしてまた、
あの時と同じように泣いている私の隣には、
直人君の姿が。
「もう泣かないで翔子さん。俺が守ってあげ
るから」
彼はそう言うと、私の肩を抱き、そっと唇に
触れた。私は目を閉じると彼の背中に手をま
わした。彼の唇はとても優しく、そして温か
かった。私は彼の優しさに包まれながら、そ
の愛の深さに心震えが止まらず、涙がどっと
あふれ出した。今までの思いがすべて報われ
た瞬間だった。
直人君とのはじめてのキス。それは私がずっ
と夢見ていたもの。私は直人君とこのままず
っとこうしていたいと思った。
「翔子さん俺と結婚してほしい。俺もう大人
になったよ。今まで待っていてくれてありが
とう」
直人君はまっすぐな瞳で私を見つめながら、
そっと微笑んだ。
私は心の中が幸せな気持ちで満たされていく
のがわかった。そして、彼の瞳を見つめなが
ら「はい」と答えた。