「先輩、直人君はやはり先輩のことが好きな
んですよ。片思いの相手って先輩なんです」
「なっ、なにを言い出すのかと思えば・・・
そっそんなことを。いったい何を根拠にそん
なことを言うの」
「これはあくまでも私の勘です。でも、昨日
のメールによってそれが証明されたっていう
か、確信に変わったっていうか・・・」
彼女の目はいつになく真剣だった。とても冗
談を言ってからかっているようには思えない
私は彼女にもっとわかりやすく説明を求めた
「いいですか。先輩は今までに三回の合コン
に誘われていますよね。でも、このうちの二
回はドタキャンしてますよね。それには二回
とも直人君が関係している。しかし、昨日は
オッケーだった。でも、これは直人君に合コ
ンがウソだとばれていたから、そうですよね
つまり、直人君は先輩に合コンに行ってほし
くないんですよ。やっぱ、自分の好きな人を
そんなところへ行かせたくないでしょ」
「そんな、たまたま偶然かも・・・」
「いいえ。合コンのことだけじゃないですよ
例えば、急にこっちの学校に編入って言うの
も不自然ですよ。私が思うに、先輩のことが
心配だったんじゃないでしょうか。実家にも
あまり帰って来なくなったし、先輩もお年頃
ということで、やたら最近合コンだ、結婚だ
なんて話でてきて、焦ったのかもしれないで
すね。それに、直人君、女の子から告白され
るくらいかっこいいのに、彼女もいないなん
て変でしょ?」
確かに直人君に彼女がいないのは不思議だっ
た。弟の恭平君も言っていたが、彼はかなり
もてるらしい。それなのに、今まで彼女がい
る話は一度も聞いたことがなかった。