私たちはおいしい料理に満足していた。そ


れでも彼女だけは、食事中もずっと、直人


君からの返信を、ソワソワしながら待って


いた。その楽しそうな顔といったら、本当


に子供のようなはしゃぎっぷりだ。


そんな彼女の期待通り、携帯がなった。


「きゃー、来ましたよ。先輩、早く見てく


ださい!」


彼女にせかされ、慌てて携帯を見た。


 翔子さん 俺のことは


 心配いらないよ


 ゆっくり楽しんできて


 じゃあ


私はなぜかそのメールに違和感を感じた。


どこかいつもの直人君とは違うような、と


言うより、なんですんなりオッケーなの?


みたいな・・・。


それは隣にいる矢野課長も同様だった。


「えっ、ウソ。なんでオッケーなの?なん


で・・・」


「それはこっちのほうが聞きたいです」


直人君からこんなメールもらうのは、はじ


めてだ。合コン行くのに「楽しんで来い」


なんて今までだったら絶対に言わないよね。


むしろそんな風に言ってほしくないもの。


だって、今でも私は直人君のこと心のどこ


かで信じてるんだから・・・。


私は妙に胸騒ぎがして、仕方なかった。


「ごめん、今日はやっぱ帰るね」


「そうですね。私のほうこそすみません」


彼女は申し訳なさそうに、私に頭を下げた。


私はそんな彼女に、「大丈夫よ」と言って


店を出た。


内心すごくドキドキしていた。一刻も早く


直人君に会って、真相を確かめたい、それ


だけを思いながらマンションへと急いだ。




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