食事も終わりコーヒーを飲みながら一息ついていると、突然携帯電話がなった。
「例の若い男からですか?」
「もう、変なところだけ省略しないでよ」
矢野課長は自分の言った言葉がよほど可笑しかったのか、声高らかに笑った。
「ごめんなさiい。ちょっと失礼」
彼女の言うとおり、電話は直人君からだった。
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今朝はごめん
恭平と間違えたんだ
だから 機嫌なおしてよ
本当にごめん
それとテストはバッチリ!!
翔子さん夜食のおかげ
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ぜんぜん気にしていないよ
テスト頑張ったんだね
えらい えらい
そうだ 今日会社の人と
飲みに行くことになったの
だから遅くなるけど ごめんね
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今朝気まずかったのを、直人君は私が怒っていると勘違いしているようだ。
17歳の男の子だもの、そこのところは私がもう少し大人の対応をすべきだったなと反省した。
「なんです?急にうれしそうなんですけど」
「まあね。問題解決で、少し気分がすっきりしたの」
「問題解決?あっ、言ってるそばからまた」
矢野課長に言われ、携帯を開く。
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それって誰と行くの?
昨日言ってたジュニアって奴?
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すぐさま直人君に返信。
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ううん 女子社員だけよ
でも 途中から男性も一緒だけど
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すると、またまた直人君からメールが入る。
その様子を、ずっとそばで訝しげな顔で見ている矢野課長。
少しやりにくいな・・・、なんて思いながらも、こちらも必死に返信。
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翔子さん それって普通
合コンっていうよ
そっか 合コン行くんだ
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うん なんか急に行けない子ができたみたいで
その埋め合わせみたい
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「なんか楽しそうですね」
メールを打つ私の隣で、矢野課長が呟いた。
えっ、私が?と思ったが、彼女はジュニアの方を見ていた。
「本当ね。みんな必死そうだわ」
携帯を置き、私もジュニアたちの方を見て言った。
「そういう朝倉先輩は余裕に見えるんですけど・・・。それはいったいどうしてでしょうね?」
矢野課長は私の携帯電話を見ながら、ほくそ笑んだ。
もう、まったくいつもそうやってー、すぐ何かを聞き出そうとするんだから。
私は話をはぐらかすため、今日の合コンの話題を持ち出した。