今日は朝からよい天気。
こんな日は布団でも干しておけば、気持ちいいのに、なんて思いながら私は朝食を食べていた。
休日ではあったが、早起きして出掛ける準備をしていた。
私は今日、久々に実家に帰ることに決めていた。
ようやく仕事にも慣れ、田村くんとのことも無事解決したことで、落ち着いたということもあったが、この日を逃せば、また行事などが重なり忙しくなりそうだった。
実家に帰ることは、田村くんにも電話で話し、「お土産買って帰るから」と伝えておいた。
バス停に着き、時計を見るとまだ少し時間がある。
実家に帰るのは久しぶりだったので、家族に会えるのは楽しみだった。
バスを待ちながら、先日母と電話で話した時のことを、思い出していた。
「美紗都が帰ってくるなら、お婆ちゃんも呼ぼうね。お婆ちゃん、美紗都に会いたがっていたから、すごく喜ぶわ」
「うん。そうだね。お婆ちゃんにも随分会っていないもんね。私も会いたい」
「じゃあ、久々にみんな揃うってことね。気をつけて帰ってくるのよ」
祖母も来るなら賑やかになるな。
私はすごく祖母に可愛がられていた。
私もそんな祖母のことが大好きだった。
だから祖母には、いろいろなことをよく相談した。
今でも、とても頼りになる。
でももし私が生徒と付き合っているなんて知ったら、祖母はどう思うだろう。
きっと腰抜かして寝込んじゃうかもしれないな。
父親だって「そんなふしだらな娘に育てた覚えは無い」とか言って、手を挙げるかもしれないし、母親だって、「親子の縁を切る」とか言って大騒ぎになるかも。
私はつくづく親不孝者な娘だ。
でも、田村くんと一緒なら、どんな困難にも立ち向かえそうな気がしていた。
エリートな彼とだったら・・・・、そんな自信がどこから来るのかわからない。
でも、そう思わせる何かが、田村くんにはある気がしていた。