「学校給食と子どもの健康を考える会」主催のちょっと変わった食育セミナー。

 

このミリオンセラーを生み出した幕内秀夫(まくうちひでお)先生の講演会。

 

「100点ではなく70点の誰でも作れる食事を子どものために!」

 

この50年で育児の悩みのトップは「食」

 

夕方、スーパーで「今日の夕飯何にしようかしら・・・?」

夢遊病者のようにさまよう主婦。

 

我が家はそもそも1か月に1,2度しかスーパーに行かないので、その実感がないのですが。

スーパーで買うものは豆腐、油揚げ、豆乳、チーズ、たまに豚肉、鶏肉。

 

じゃあ、何食べてるの?

野菜、米は自給自足。

(↑私がこの家の一員になりたいと思ったのは、これがきっかけ)

 

卵、豆腐、油揚げ、調味料、肉類は地元の宅配生協。やまゆり生協!

魚は週末農家をしている南房総のスーパーで。

漁港がすぐ近くのスーパーなので、捕れたて新鮮!そして、安い!

 

話は戻って、なぜ、スーパーをさまようのか。

幕内先生はずばり言い当てた。

「あなたの主人が“人間”だから!」

一同「???」

 

つまり、例えば主人が馬だったら、365日、3食、牧草でOK。

 

人間は食事に

「腹を満たすこと以外を求めている」

「昨日と同じ晩御飯じゃ満足してくれない」

 

ということは、そもそも子どものために悩んでいるのではなく、

主人に何を食べさせるかで悩んでいるのではないか!

 

という指摘。

 

逆に、子どもは簡単なの。

毎日同じでOK。

赤ちゃんなんて、毎日おっぱい飲んでて、だれも文句言わない!

 

そんな子どもとは対照的な大人、

「カラダに悪いものがないと生きていけない」

 

酒、タバコ、甘いもの

すべて精神安定剤

 

これらはもともとは薬だった。

薬は常用するものではない。

 

「旦那さんの酒とタバコを責める奥さん、

あなたは甘いもの好きじゃないですか?同じことですよ」

 

砂糖は中毒性の強い麻薬

 

今の60代が子どもの時は甘いものは特別なとき(クリスマスとか)にしか食べられなかった。

しかし、今の子どもは、毎日でもケーキを食べることができる。

 

子どもはもともと白くて、甘くて、匂いがないものが好き!

その第一は「母乳」。次に「白いご飯」。そして「砂糖」

 

昭和33年から「バランスの良い食事を!」と言い出してから、世のお母さんたちはノイローゼになる。

6つの栄養素をちゃんと摂らないと子どもが病気になりますよーと。

 

このくだらないバランス表に縛られて苦労する

 

「子どもは何を食べたらよいかわかってる」

 

この表に縛られているお母さんの悩みでよくあるのが、

「緑の野菜を食べないんです~」

 

子どもは本能的に緑は未熟なもの、危ないものと分かっている。

なぜなら、緑の柿、緑のイガに入った栗、緑のトマト。。

これらはまだ未成熟で収穫しない。

 

それを子どもは、本能的に知っている。

なので無理に食べさせる必要はない、大人がおいしそうに食べるのを見せればよい。

 

私の母もよく言っていた

「これおいしいねぇ~」って親が食べることが、子どもの好き嫌いをなくす方法だ!って。

そのお陰か、私は好き嫌いがない。

 

よく友達に「本当においしそうにご飯食べるね」って言われるのも、

母から教えてもらったことなのかも。

 

現在の食事情で一番問題なのは!

食が「砂糖」と「油」まみれになっている!

子どもに何を食べたいか聞いてはダメ。

子どもに食べさせたいものを親が提供する。

 

子どもの未熟な味覚は「砂糖」と「油」に負けてしまう。

 

今のパン屋さん、ほぼお菓子屋さんになってる。

ハードな全粒粉やライ麦が入ったパンを作ってる純粋なパン屋さんがなくなった。

 

甘くて、ふわふわお菓子のようなパン。

それを主食に与えるの??

 

マヨネーズ、ケチャップ、ソース。

これらにも砂糖が添加。

清涼飲料水にも砂糖が。

 

「砂糖」と「油」攻めの食事でこれから成長する子どもをおかしくする。

 

これは私の解釈・・・

ここでいう油とは、悪い油の話。

油がすべて悪なのではなく、いい油は積極的にとらなくてはいけない。

 

そこで、

幕内先生が提案する

子どもの食生活6か条!

 

①しっかり外遊びをさせよう

「空腹は最大のごちそう」Hunger is the best sauce

しっかり遊んだ子どもは、「胃袋」で食べるので、あっさりした食事でも満足。

一方、体を動かしていないと「目」で食べるので、見た目重視の手の込んだ料理を求める。

 

②子どものための食事は作らない

子どもが喜ぶおかずをたくさん作るのではなく、ごはんでおなか一杯にすればよい。

子どもの喜ぶものを考えると「砂糖」と「油」が多くなる。

 

③子どもの飲み物は―水、麦茶、ほうじ茶

成長期の子どもは代謝が激しいので水分欲求が大きい。

したがって、飲み物の選択は重要。

飲み物でカロリーを摂ってはいけない。

果汁100%のジュースもいけない。

 

④朝ごはんをしっかり

朝ごはんは「ご飯とみそ汁」。前日の残りものでOK。

副食は焼きのり、納豆、佃煮、梅干しなどの常備食。

朝バタバタと準備するのは子どもにとって迷惑なこと。

 

先生は言っていなかったが、

焼きのりと言っても味付け海苔ではないよね?

佃煮と言っても、市販のには砂糖が入ってるよね?

細かいと言われるかもしれないけど、私はそういうところがやっぱり気になる。

 

⑤子どものおやつは食事

大人のおやつと言ったら、砂糖の入った甘いものだが、

子どもおやつは食事としてカウントしなくてはいけない。

おにぎりでOK。

我が家は蒸かしイモや焼き芋がおやつになってる。

 

⑥カタカナ食は日曜日

ラーメン、パン、シリアル、パスタ、ピザ、ハンバーガー、焼きそば、お好み焼きなどの「油型」の主食は週に2,3回まで。

 

ここで、最後に先生が言っていたこと、わたしが特に共感した。

 

食の安全ばかりに目が行って、オーガニックなお菓子だから子どもにも食べさせられる!

と、買う人がいるけれど、問題はそこではない!

子どものおやつはおにぎりでよい!

わざわざ高価な“無添加クッキー”を買って買い与える必要はない

 

子どもはそれを望んでいない。

 

私もよくやってしまいがち。

砂糖不使用のおやつを作って喜んでいるけど、それは自己満足の世界。

子どもはそんなことは本来望んでいない。

 

後半は学校給食の話。

和食が文化遺産。と言われているのに、給食の現場では

米が出るのは1週間に3,4回。

 

これを変えていこう!

という動きがある。

 

「完全米飯」

 

新潟の三条市は市長が率先して「完全米飯」を進めた。

保護者からの苦情の電話も市長自ら対応。

「パスタやパンを給食で食べさせたい? 家で食べろ!」以上!

なんとまぁ、潔い。

 

学校給食は教育の一環

算数や理科を教えることに対して好きか嫌いかは問わない。

同じように、給食だって、子どもに本来食べさせたいものを与えるのが、学校教育。

 

「完全米飯」の動きはどんどん広がっている。

そして、全然難しいことではない。

なぜなら、私たち日本人がお米を食べるということは、

日本人なら誰でも、教えてもらわなくても、感覚としてわかっていること。

むしろ、パン食が定着したことに違和感を感じなくてはいけない。

 

今日はとっても楽しい講演会だった。

 

娘を面倒見てくれたスタッフの皆さん、ありがとうございました!