大阪家庭裁判所(堺支部、岸和田支部含む)において、本年より総合支援型後見監督人が選任されるようになりました。
後見監督人だけでもよく分からないのに、総合支援型って何なん?これまでと何が違うん?ってことで、
私が知っている範囲で書かせて頂きますと、
これまでも後見監督人は後見人の業務を、裁判所が見る前に、指導、監督、助言、同意などしていました。
これは、後見人の不正防止の意味合いが強かったと思います。多額の流動資産をお持ちの方に後見人や保佐人が就く場合、そこそこの確率で選ばれていました。
今回の監督人も、指導、監督、助言、同意をするものですが、それに加えて日常的な相談対応もします。
そしてそもそもの目的が、親族後見人が監督人無しでも問題なく後見業務ができるようにするというものです。
具体的には、9か月間の期間で後見人に後見業務を教えて、理解してもらい、監督人が辞任して以降問題無く一人で後見人業務を続けてもらうように支援していきます。
どのような場合にこの総合支援監督人が就くのかといいますと、流動資産で500万円~1,200万円の目安で、親族が後見人になる場合です。流動資産が多くない場合は、支援の必要が無いのかといえば疑問ですが、どうしても監督人報酬が発生するものですから、少額では難しいのでしょう。また、1,200万円を超えてしまうような案件については、従来どおり専門職後見人が選ばれるか、支援信託等、若しくは監督人が選ばれるということだと思います。
更に、その9か月間の監督人報酬は、おおよそ23~24万円ほどになるようです。ここに、遺産分割や不動産売却などが発生すると更に監督人報酬が増えていくようです。
そして聞くところによると、当初予定した事件数よりも多いようで、これまでは親族後見人は選ばれなかったである事案も、総合支援型であれば親族後見でもよいかという動きに少しなっているのではという見方です。最高裁の出来るだけ親族後見人が選ばれるようにという指針に沿った動きなのでしょうか。
というこの制度、始まったばかりで本当のところはよく分かりませんが、今回私も総合支援型監督人に選任されることになりました。初めてではありますが、しっかり後見人さんをフォローしていこうと思います。
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