こんにちは。

本格的に夏の気候になってきましたね。

 

 

月~金勤務のサラリーマンにとって土日は心休まる休日ですが、下船して毎日ニート生活を謳歌している船乗り君にとっても土日は安心できるひと時です。

 

 

なぜなら、会社からの乗船連絡の電話が来ないからです!(稀に緊急乗船のお願いが来ることもあるので、絶対ではないのですが・・・)

 

 

前回は3か月ちょいしか乗船していないので、ひと月半が経過したこの頃は毎日ビクビクしています(笑)

 

 

今回は船内備品の在庫管理についてのお話です。

 

 

24~30人程度の船員が共同生活を送る船内では、当然家庭と同じように様々な日用品が消耗されます。例えば、石鹸・洗濯洗剤・トイレットペーパー・タオルは毎月初めに無料で支給されます。これらを各居室に支給するのは、配膳係のフィリピン人船員です。不足するときはその都度彼に言えば、追加で貰えることになっています。

 

 

外航船を見学するには? | 外航貨物船の自社養成航海士による徒然日記 (ameblo.jp)

↑実は配膳係の仕事は、士官への配膳だけではなく、皿洗い・食堂の掃除・士官居室の掃除と実に多岐にわたります。貨物船のコックさんはこの配膳係を経て昇進することが多いため、本人が昇進を希望していれば、修行として野菜・果物カットといった業務も追加で任されます。

 

 

船内は生活の場であると同時にオフィスとして職場の面もあるため、紙・インク・ペン・テプラ・ラミネートをはじめとして様々な文具、現場作業に必須の作業着・安全靴・ヘルメットも新たに乗船してくる船員のために常備されています。

 

 

船と陸上のオフィスとの最大の違いは、必要なモノがすぐに手配できないことです。

モノがなくなりそうになって、コンビニに買い出しに行くことも出来ないため、船内の保管庫には概して良くも悪くも多めにストックされていることが多いのです。

 

 

船内の保管庫には担当者が決められています。例えば食糧全般は司厨長(しちゅうちょう)と呼ばれるコックさんが、石鹸・洗剤といった日用品は配膳係が、文具品や作業着は二等航海士が担当することになっています。二等航海士は他には、レーダーや電子海図の修理に必要な電子部品が所掌です。一等航海士は甲板機器や救命艇のワイヤー、係留ロープ、油圧ホースといった大掛かりな物品が所掌になります。

 

 

各担当者は3か月ごとに在庫チェックを実施し、次の3か月に必要な数量を注文書として、購買担当者に提出します。貨物船では3か月が注文の周期なのです。

もっとも、機器が故障してそのために予備部品を使用した場合はこの限りではなく、その都度注文することができます。

 

 

このように、在庫を絶対に切らさないようにという心構えは船上では非常に大切なものですが、船乗り君は家庭生活においてもこの心構えを発揮してしまいます。

 

 

トイレットペーパー、洗剤、ティッシュ、石鹸は常に十分な量の予備がないととても不安になるのです。使いきってから買いに行くということは出来なくなってしまいました(笑)