こんにちは。
今回はタイトルの通り、売船までの準備について書いてみたいと思います。
全く別の会社に船を売るとなると、会社独自のチェックリストの保管ファイル(本当に沢山あります💦)、航海日誌、社旗、会社のロゴ入りの作業着・ヘルメット・コーヒーカップ、パソコン、通信アンテナに至るまで、あらゆるものを取り外す・陸揚げすることになります。
残るのは、航海用レーダー、電子海図、救命艇、消火器、船体強度を測定するパソコンなど(他にも色々ありますが)、運航に必要な最低限のもののみとなります。
↑取り外された通信アンテナ。最上階のデッキにあったものを、上甲板まで運んできた様子です。
パソコンを使った書類作業は多いので、次の会社の人は、パソコン設置・陸上とメールが使えるようにする設定など、色々と大変だろうなと思ってしまいました💦
書類は船内の焼却炉で燃やして処分するのですが、焼却能力に限界があるため、燃やし終わらなかったものは陸揚げします。
入港2週間前くらいからは、ほぼ毎日焼却炉が稼働していました。
意外な陸揚げ品としては、船内文庫と呼ばれる日本人向けの雑誌・文庫本があります。
LNG船では毎回日本に入港するたびに、文春・新潮・SPA!といった雑誌や、マンガ・文庫本が、福利厚生品として届けられます。
航海中の自由時間にこれらを読むのが至福のひと時という日本人船員も多いはずです!
日本人の回覧が終わると、それが船内のロッカーに収納されるのですが、売却先の会社は外国の会社なので、日本語書籍などもちろん不要となります。
てっきり、焼却されるのかと思っていたら会社の指示で陸揚げ→ 他船へ寄付となりました。
↑ 船内文庫ロッカー(ビフォー)
↑段ボールに詰めて・・・