おはようございます。


これまでの記事をお読み頂くと、やたら階級が出てくるなとお感じの方もいると思うので、それについてご説明します!




Q. 船内では名前では呼ばれないのですか?



A. はい、その通りです。佐藤三等航海士と言う人も吉野三等航海士と言う人も、船内では「サードッサー」と呼ばれます。




↑夏服と制帽。肩についている板 (肩章と言います) の金線の本数が階級を示します。




これだけでは、何のことやらという感じですね💦



船長      キャプテン

首席一等航海士 チーフ・オフィサー

次席一等航海士 ファースト・オフィサー

二等航海士   セコンド・オフィサー

三等航海士   サード・オフィサー

次席三等航海士 フォース・オフィサー



機関士についてもこれと同様にあるのですが、ここでは省略します。


キャプテン以外は馴染みのない単語だと思います。



例えば上司である首席一等航海士を船内で呼びかける際には、「チョッサーすみません。〜のご確認よろしくお願いします。」みたいに言います。



チーフ・オフィサーと言うのは冗長なので、短縮している訳です。



同様に、「ファーストッサー」「セコンドッサー」「サードッサー」のように発音します。



次席三等航海士は、4等航海士とみなされるため、「フォース」となっており、「フォーソッサー」と呼ばれます。




ちなみに船の上で自分の氏名を言う機会は一回だけあります。

それは乗船後に挨拶する時です。



「三等航海士の佐藤と申します。よろしくお願いします。」


と言ったら、それが最後です。

それに対する上司からの返事は


「よろしくね。じゃ、サードッサーは昼食取ったら、荷役制御室に来てね。」


のようになります。



何となくお分かり頂けたでしょうか?

私は未だに不思議な感じがしますが、きっと明治時代からの伝統なんでしょうね。



最近は上位者であっても「課長」ではなく、「木村さん」などと名前で呼ぶ会社も増えていると言いますが、船は例外ということです笑