2015.11.29 14:00kick off
王子スタジアム
立命館大学PANTHERS
vs
西南学院大学GREEN DOLPHINS
結果は、
立命48-17西南
立命が5年振りの甲子園ボウル出場を決めた。
最大のライバル関学との激闘からわずか一週間。
関学戦で選手もかなり傷んでいた為、コンディションを考慮してメンバーを大きく変更して挑んだ。
ただ、2本目3本目のメンバーが出てもさすが立命というところを見せて欲しかったが、イージーミスが目についた。
レシーバーはフリーで真正面のパスを落球したり、ディフェンスのタックルの甘さであったり精度の低いプレーが散見された。
甲子園もライスも学生リーグと違い、15分quarterになるため2本目の力量が勝負をわける展開になることも予想される。
この内容では日本一にはまだまだ遠い。
1本目のメンバー、特にレシーバー陣のスキルの高さは見せたが、見たかったのはスキルの高さより2本目3本目まで含めた立命のチーム全体としてのパワー、スピード、ファンダメンタルの高さ。
圧倒するどころか逆に西南学院に打倒関西の手応えを感じさせるゲームになってしまった。
とはいえ、九州代表の西南学院は想像していた以上の好チーム。
DLが踏ん張り、立命自慢のランオフェンスを自由にさせなかった。
特に前半は立命のランがほとんど出なかった。
関西優勝校に対して果敢に真っ向勝負を挑み、一歩も引かない戦う姿勢が素晴らしく好感の持てるチームだった。
今後まだまだ強くなれるチーム。
これからの西日本はこの九州の西南学院が引っ張っていくのではという雰囲気さえ感じさせた。
西南の躍進は、甲子園ボウルが関西関東の対戦から全国の大学にまでその出場の門戸を開いたからこそではないだろうか。
個人で目立ったのはオフェンスで独走TD2本奪う大活躍のWR岩永くん、そのスピードには目を見張るものがあった。
40ヤード4.48秒。
スピードなら学生でもトップクラス。
最後に76ヤードのTDパスを許し走られた際は、立命DBが追いつくどころか引き離されていた。
実はこの時、岩永くんに競り負けた立命DBは、個人的に注目している1回生DB安井くんだった。
春あたりのブログにもちょこちょこ彼のことには触れていたが、鳥羽高バスケ部出身のアメフト未経験者。
春初戦の名城大戦のアップ時の動き、クイックネスがズバ抜けていて目が留まった選手。
一目でわかるほど動きが俊敏。
彼がロースター入りしてたらアップの動きに是非注目してもらいたい。
まだまだDBとして経験は足りないが非常にポテンシャルが高い。
身体を作り、来季ローテーションメンバー、再来年はスターターになってくるのでは期待している。
「アスリートこそDB」と言われる立命DB陣でも将来かなり期待している選手。
この秋この試合が初のロースター入りで公式戦初出場。
(秋初戦の京大戦は観戦していないのでロースター入りしていなかったという想定のもと。)
しかし、この日の初ゲームで相手WRに自信のあるはずのスピードで負けた。
せっかくもらったチャンスだけに負けたのは悔しいだろう。
相手に直線スピードで40ヤード4.48とか凄いタイム叩かれたらそりゃ走り合いの競争では負ける。
でもこれからそういう選手とマッチアップして勝たなきゃいけない。
彼にとってはデビュー戦は悔しい結果かもしれないが、逆にこの負けが大きな財産になると思う。
これからの成長に大いに期待したい選手。
立命の1回生DBにはこの安井くんや近田くん、糸井くんをはじめ他にも楽しみな選手が多い。
彼らが4回生になった年の立命DB陣もまた強力だろうなと今から楽しみにしている。
しかし、この日は中央のランで突っ切って見事TDをあげた。
この日の立命TB陣はエース西村くん、長谷川くんは休みで森本くんとこの藤岡くん主体。
また他にもこの日6つ目のTDを奪ったのは2回生WR永見くん。
明石商業野球部出身の永見くんこれが初TD。
試合には出ていなかった1回生時からそのスピードには注目していた期待の選手。
この1本をキッカケに大きく成長してもらいたい。
このパスを投げた2回生QB道渕くん、この秋初gameだったが、持ち味であるパスを精度良くコントロールしエンドゾーン奥への永見くんへのTDパスを決めた。
さらにはシーズン終盤からゲームに出始めている2回生DLの木保くんはこの日はスターターで出場。
入学時より期待されていた大型DL、ポスト仲里として彼にも注目してます。
いよいよ2週間後は甲子園ボウル。
激闘を繰り広げた関学をはじめ関西はもちろん西日本全てのチームの為にも立命には勝つ責任がある。
対戦するのは東日本代表校となった早稲田。
春の交流戦ではベストメンバーで挑み、何も出来ずに0-24という完敗を喫した相手。
あれからいかに成長したかを聖地甲子園でみせたい。
先ずは甲子園で早稲田に勝たなければ日本一の道は閉ざされてしまうが、ライスに出場出来れば、相手は富士通かパナソニック。
いづれも立命OBが多数おり楽しみな対戦となる。
ライスで学生が勝ったのは2008年の立命が最後。
フィジカルで社会人に対抗できる学生チームは唯一立命だと思っている。
(戦術面においては関学には到底及ばないが)
フィジカルを武器に社会人にどこまで戦えるか見てみたい。
インサイドでは日本No.1とまで言われるほどに評価を高めたTB西村くん、圧倒的な破壊力を持つ学生No.1DT仲里くんあたりの個の力がどこまで通用するのか。
何が何でも甲子園で早稲田を倒して、1月3日に日本一を決める大舞台に立ってもらいたい。