立命-関学戦追記 | 3rd-model

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『乗り越えた壁は いつか自分を守る盾になる』

11/24の関学戦を以って立命の今シーズンの戦いは終了しました。

改めて立命-関学戦についての追記。


日本アメフト界最高峰のgameと呼ばれるこの対戦。

この両チームが過去繰り広げてきた激しい戦いについては下のytvさんのリンクより2001年から2007年の対戦をご覧いただけます。

ytv関西学生アメフト



今年の対戦を振り返って、

0-0というアメフトには非常に珍しいスコアレスドローに終わったわけですが、(初めて見ました)

双方ともにこの試合の為に準備し、仕掛けているプレーが随所に見受けられました。



そのうちの一つ、関学というチームの恐さを改めて認識させられたプレーについて触れてみます。


今年の立命の最大の強みは学生屈指のK/P佐伯選手擁する恐らく学生では日本一のキッキングチーム。

昨年の対戦でも関学はこの佐伯選手のパントに対して仕掛け、パントブロック、TDに繋がった大きなプレーがありました。

この悔しいプレーがあったからこそ今年の強いキッキングチームが存在します。

立命のキッキングチームは、FGでは60ydsまでなら蹴るという長い距離を蹴れること、そしてパント時はカバーの速さとなんといっても飛距離の出る滞空時間の長いパントを蹴れることが最大の強み。

関学はその立命の強みを逆手にとるかの仕掛けを今年はしてきました。



第1Q最初のパントを蹴った際、

立命・佐伯選手は関学リターナーがフィールド左サイドにいるのを確認し、逆の右サイドに蹴りこみます。

関学リターナーはボールを追うことなくそのままボールが来ないはずのフィールド左サイドでキャッチの構えを見せます。

当然速さに定評のある立命カバーチームはリターナーにつられボールと逆の左サイドに向かって猛進、

この時ボールを蹴った右サイドに向かった立命カバーチームの選手はDB石井選手わずか一人、

この際、関学はボールには向かわずリターンする姿勢は見せませんでした。

実際ボールは右サイドにいってるので当然ボールは誰もいないところを転々。

このプレー、最初は関学リターナーがボールを見失ったのかと思ってましたが、実は次のプレーのための布石。

こういうプレーはいかにも関学。

「らしさ」が詰まってます。

立命カバーチームの動きを見たんでしょう。


そして次の佐伯選手のパントの際です。

先ほど同様、立命・佐伯選手はリターナが左サイドにいるのを確認し、リターナーのいないサイドにパントを蹴りこみます。

そして関学リターナーはまたもやボールを追いかけずそのまま左サイドでキャッチの構え(同じくフェイクのプレー)。

当然カバーチームはボールのないリターナーに向かって突っ込む。

ここまではその時は先ほどと同じように見えたこのプレーですが、

実は関学はこのとき仕掛けてました。

先ほどのパント時と異なったのは、

関学DB大森選手がこのボールが蹴りこまれた右のほう目がけて素早く戻っていってました。

結果、ボールキャッチ、リターンには至らなかったのですが、関学の思惑通りなら大きくリターン、もしかするとTDまで持っていってたかもしれないBig play。


ボールが蹴られたのとは逆の左サイドでリターナーにキャッチの構えをさせて、立命カバーチームを左に集める。

実際にボールが蹴りこまれた右サイドには立命カバーチームはほぼ誰もいない状態。

その右サイドに向かって関学DB大森くんをボールキャッチすべく走らせ、上手くキャッチ、拾えれば、立命カバーチームは逆サイドにつられている為このサイドは手薄、関学は大きくリターン、上手くいけばそのままリターンタッチダウンという絵図だったと思います。


結果このプレーは未遂に終わりました。

未遂に終わった要因は、

佐伯選手のパントが最初のパントに比べ右サイドより真ん中よりであった。

そのためもあってか立命カバーチームが最初のパント時よりボールに目がけて集まりが早かった。

従って関学DB大森選手がボールを拾うタイミングでは立命カバーチームが集まっており、リスクが大きいためボールには触らずをそのまま見送った。

ここにも当事者同士にしかわからない双方の思惑、駆け引きが繰り広げられていたと思われます。

立命・佐伯選手のパントが最初より真ん中よりだったのは、果たして右を狙ったのがずれてたまたま真ん中よりになったのか、それとも最初のプレーで関学の動きに危機を察知し意図的に真ん中よりに蹴ったのか。

立命カバーチームが最初に比べリターナーよりボール目がけて集まったのは同じく最初のプレーで関学の不穏な動きを察知し、ボールを確認してから追えという指示がでていたのか、それともたまたま真ん中よりだったため早く集まれたのか、そこら辺は定かではありません。

ただ何気なく流れたように見えたこのプレー、関学は佐伯選手の滞空時間の長い秀逸なパントだからこそ実行しようとしたプレーだったであろうし、佐伯選手のパントを相当スカウティングし、そして相当練習してきた高度なプレーだったはずです。

たまたま未遂に終わったのかそれとも立命が危機を察知し予防したのかわかりませんが互いのレベルの高さを感じさせるプレーの一つでした。

相手の強みを逆に利用するいかにも関学らしい高度なプレー。

関学というチームの恐さを再認識させられるプレーです。



一方、立命も関学戦に向けての準備がありました。

ディフェンスは、DL4人、LB2人、DB5人の11人の布陣でこれまで戦ってましたが、

この試合は、フロントを3枚にして、DBメンバーをなんと6枚投入。
(ちなみに6枚目のDB大貫選手は来年要注目。来年は学生界屈指のDBになる選手です)

関学パスオフェンスを封じこめるとともに、予想されていた関学ノーハドルオフェンスにも上手く対応してました。

オフェンスは、有望な2本目のOL1人をTE登録させプレー、時折OLメンバーを6枚フィールドにたててました。
(オフェンスのこのプレーに期待してましたが関学ディフェンスが想像以上に強く結局オフェンスは思うように進めさせてもらえませんでした)



その他にも随所にフィールド上はもちろんサイドラインも含めて双方仕掛けあっていたはずです。

結果が出たプレー、結果が出なかったプレー、

全知全能を尽くした戦いは、

0-0というスコアレスドローに終わり、

ディフェンスが踏ん張り、オフェンスが不発に終わったかのように見えるgameでしたが、

観戦してる自分らが気付かなかった、実際に戦ってる者にしかわからない高度な駆け引き、お互いの思惑、双方が一喜一憂するプレーが多々あったと思われます。

このgameが相当レベルの高い戦いであったことは間違いありません。




来年もまた熱戦が繰り広げられることを期待します。

3年生以下下級生に主力メンバーが多数残る関学に対し、

メンバーが総入れ替えとなる立命は来期は厳しいシーズンが予想されます。

ただ潜在能力の高いタレント、アスリートは特に1.2回生を中心に揃っており、それを活かしきるための努力に期待します。




15日に行われる甲子園ボウル、

今年は日大相手に関学が苦戦するとの評もありますが、

このプレーからもわかるように

関学は関学らしい高度なプレーを対日大戦用にキッチリ準備しているでしょう。

関西を制したチームとして関西学生全チームのためにも頑張ってほしいと思います。