第1回目なので、ガイダンス的な内容~管理会計論でどんなことをやるのか?的な話。物づくりの流れに沿って、話が進んでいくので、(今のうちは)財務会計よりも身近な印象を受けた。ただ、初回は全体像を扱っているので、幅広く復習が大変だった。
<管理会計総論>
企業とは、利益を獲得することを目的として、継続的に活動を行う組織のことをいい、企業を取り巻くさまざまな組織や人々(利害関係者)と取引していく必要がある。利害関係者は、企業の状態や活動の状況に重要な関心をもつため、その企業に関する経済的情報を必要とする。その経済的情報を提供する手段として、企業会計が用いられる。
■利害関係者
企業内部の利害関係者:経営者、従業員など
企業外部の利害関係者:株主・投資家、債権者、国・地方公共団体、消費者、仕入先
■企業会計
企業会計は、その企業に関する取引データを収集し、処理し、それらを情報として利害関係者に伝達する役割を果たす。企業会計は、情報利用者の観点から財務会計と管理会計に分類される。
財務会計:企業外部の利害関係者に経済的情報を提供する会計
管理会計:企業内部の経営管理者に経済的情報を提供する会計
■管理会計の定義
管理会計とは、企業の経営管理者に対し、その経営管理に不可欠な経済的情報を提供するため、適切な数値的データを認識、測定、記録、分類、要約、解説する理論と技術で、会社の業績を上げるための資料を作成することが目的。管理会計を利用することで、企業の長期目標を達成するために企業環境との関わり合いにおいて経営資源を配分し、企業の持続的競争優位を確保するためにとるべき基本方針ないし方策(経営戦略)を作成するうえで必要となる資料が、経営者に提供される。
<工業簿記>
工業簿記とは、興業、とくに製造業を営む企業の簿記をいい、企業内部で行われる製造活動を記録、計算する。工業簿記では月次決算を行われるのが通常で、各企業が内部経営管理のために行うもの。原価計算は、原価を計算するための技術・概念の総称で、製造活動の基礎データを計算する道具。製品を製造するのにいくらかかったのかを貨幣金額で評価したものを製品の製造原価といい、製造原価に販売費と一般管理費を加えたものを草原かといい、売上からこの総原価を引いたものが利益となる。
■原価の分類
材料費:製品を製造するために消費される物品
労務費:製品の製造にかかわった従業員の賃金
経費:材料費、労務費以外のもの
製品を製造するために資源を消費する際に、その資源がどの製品を製造するために消費されたのかを確かめることができるかどうかによって、直接費と間接費に分類される。直接費については、各生産要素を消費した時点で各勘定から仕掛品勘定に振り替える(直課(賦課))。消費した時点でいったん製造間接費として集計し、一定の基準に基づいて製品に配分することを配賦という。
直接費:その資源がどの製品のために消費されたのかをはっきりと確かめられるもの(直接材料費、直接労務費、直接経費)
間接費:その資源がどの製品のために消費されたのかをはっきりと確かめられないもの(間接材料費、間接労務費、間接経費)
<原価計算総論>
原価計算は、費目別計算、部門別計算、製品別計算の3段階の手順で行われる。
■費目別計算
費目別計算においては、製品を生産するのに使われる資源を、是医療費、労務費、経費の3つに分類し、直接費となるものを仕掛品勘定へ振り替え、関せ宇ティとなるものを製造間接費勘定に集計し、仕掛品勘定へ振り替える。
■部門別計算
工場がいくつかの部門を設けている場合には、費目別計算で把握した原価を各部門ごとに集計し、各部門からその部門の用益を消費した製品に再集計する。工場に部門が設けられていない場合は部門別の集計は行わず、各勘定から製品に直接振り替える。
<原価計算基準総論>
原価計算基準は実践規範として、原価計算基準の誕生した1962年当時の企業における原価計算の慣習のうちから、一般に公正妥当と認められるところを要約して設定されたもので、それぞれの企業の態様、規模など個々の条件に応じて、実情に則するように適用されるべきもの。
■原価計算の目的
財務諸表の作成:企業の出資者、債権者、経営者等のために、過去の一定期間における損益ならびに期末における財政状態を財務諸表に表示するために必要な真実の原価を集計すること
価格計算:価格計算に必要な原価を提供すること
原価管理:経営管理者の各階層に対して、原価管理に必要な原価資料を提供すること
予算編成ならびに予算統制:予算の編成ならびに予算統制のために必要な原価資料を提供すること
経営の基本計画の設定:経営の基本計画を設定するに当たり、これに必要な原価情報を提供すること
<原価の本質>
原価は、一般に原価計算制度上の原価、原価計算制度にとらわれない広義の原価に分類される。
■原価計算制度上の原価
「原価計算制度において、原価とは、経営における一定の給付に関わらせて、は握された財貨又は用益の消費を、貨幣価値的に表したものである」と原価計算基準に規定されている。以下の4つの本質を示している。
1.原価は、経済価値の消費である
2.原価は、経営において作り出された一定の給付に転嫁される価値である
3.原価は、経営目的に関連したものである
4.原価は、正常なものである
■原価計算制度にとらわれない広義の原価(1つの例として機会原価がある)
機会原価とは、会計帳簿に記録されない原価である、特定の代替案を選択した結果、断念した機会から得られたであろう最大の利益額。機会原価はいわゆる意思決定のための原価(特殊原価概念)の一例。
■非原価項目
非原価項目とは、原価計算制度において原価に算入しない項目をいい、以下のような製品の製造、販売に関係のない費用または損失からなる。
1.経営目的に関連しない価値の減少(投資不動産の減価償却費、支払利息など)
2.異常な状態を原因とする価値の減少(異常な仕損・減損、火災、地震などによる損失など)
3.税法上特に認められている損金算入項目(価格変動準備金繰入額など)
4.その他の利益剰余金に課する項目(配当金、任意積立金繰入額など)
<原価の諸概念>
■実際原価と標準原価
実際原価:財貨の実際消費量をもって計算した原価
実際原価=実際消費量×実際価格(または予定価格)
標準原価:財貨の消費量を科学的、統計的調査に基づいて能率の尺度となるように予定し、かつ、予定価格または正常価格をもって計算した原価
標準原価=標準消費量×予定価格(または正常価格)
■製品原価と期間原価
製品原価:一定単位の製品について集計される原価。製品、半製品および仕掛品の取得原価を意味し、製品が販売されるまでは資産であって、販売された時点で売上原価として収益と個別的に対応させられる原価
期間原価:一定期間における発生学を登記の収益に直接対応させて、把握した原価
■全部原価と部分原価
全部原価:一定の給付に対して生ずる全部の製造原価、またはこれに販売費および一般管理費を加えて集計した原価
部分原価:全部原価のうち一部のみを集計した原価
<講義進度>
フォーサイト 入門講座 管理会計論1:p.0-1~p.1-12
#余談
会計系の試験の勉強に役立つらしいです。ただ、会計基準がよく変更されるので、半年~1年ごとに改訂されるらしい……。
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