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【脳外科医・藤田周佑の「食べて守る、美と健康」Vol.6】脳外科医として勤務している中で、脳の病気の予防に食事が極めて大切であることに気づき、食卓の主治医となった藤田医師による連載。 野菜の栄養素を最大限引き出す調理法、本当の発酵、高血圧や糖尿病対策、体調を絶好調にするレシピなどを医療者としてご提案します。

梅雨の雨と夏の日差しを受けて育った夏野菜は、みずみずしくて色鮮やか。トマトの赤、とうもろこしの黄、ズッキーニの緑、ナスの紫と、夏の食卓は一気ににぎやかになります。


実はこの色にこそ、注目してほしいのです!

鮮やかな色をつくる色素にはファイトケミカルと呼ばれる栄養素があり、サプリメントや化粧品にも使われている成分です。なかでも注目したいのが、抗酸化作用です。 私たちの身体では、いたるところで酸素が使われています。とくにエネルギーを作り出すときには欠かせませんが、その過程や、紫外線・強いストレス・激しい運動などによって、活性酸素という物質が生まれます。

 

近年、この活性酸素と、老化や多くの病気とのかかわりが報告されてきています。 活性酸素は、必ずしも悪いものではありません。もともとは体内で細菌を攻撃するなど、必要な役割も持っています。ただ、増えすぎると、その矛先が自分自身の細胞にも向かい、細胞を傷つけてしまいます。これが、老化などにつながる酸化ストレスです。

この酸化ストレスを抑えてくれるのが、抗酸化作用です。7月の紫外線対策の記事でご紹介したビタミンA・C・Eに加えて、野菜や果物の色素などのファイトケミカルも、この働きで身体を助けてくれます。

 

夏野菜は水分が多いので、「栄養が少ないのでは?」、と思われがちです。私も子どもの頃、ナスは栄養価が低いと習いました。でも実は、ナスの紫色には、ナスニンという抗酸化作用を持つファイトケミカルが含まれているんです。

夏野菜の色に隠されたファイトケミカル 夏野菜には、たとえば次のような成分があります。

・ズッキーニやとうもろこしのルテイン、ゼアキサンチン
・ナスの紫色のナスニン
・トマトの赤色のリコピン

 

緑茶に含まれるカテキンやブルーベリーのアントシアニンなども、実はファイトケミカルの仲間なんです。 野菜や果物をしっかり摂る食生活と、生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気のリスクとの関係は、医学の分野でも長く研究されてきました。

もちろん、これを食べれば病気を防げる、という単純な話ではありません。大切なのは、特定の成分に偏らず、いろいろな野菜を取り入れることです。赤、黄、緑、紫と、食卓にいろいろな色を並べることが、そのまま違うファイトケミカルを摂ることにつながります。

 

そこで今回は、夏野菜のファイトケミカルのお話をしながら、野菜が苦手なお子さんでも食べやすいレシピを3つご紹介します。おいしく食べながら、健康成分もいっしょに摂っていきましょう。

レシピ① ズッキーニたっぷり!夏野菜とシラスのクリームパスタ

 

夏が旬のズッキーニを1本まるごと使った、レモン香るクリームパスタです。ズッキーニのβ-カロテンやルテイン、ゼアキサンチンなどの成分は油に溶けやすいので、オリーブオイルやチーズと合わせるこのレシピは、効率よく摂れます。生クリームは使わず牛乳で軽やかに仕上げ、しらすでたんぱく質とカルシウム、ビタミンDもプラスしました。クリーミーでレモンがさわやかなので、野菜が苦手なお子さんでも食べやすい一皿です。

レシピ② 彩り鮮やか!夏野菜と鶏ひき肉のガパオライス

 

赤・黄・緑・紫がそろう、見た目にも楽しいガパオライスです。ナスにはナスニン、パプリカにはβ-カロテンやビタミンC、ズッキーニにはルテインと、色ごとに違う抗酸化成分が詰まっています。ナスニンは皮に多いので、皮ごと角切りにするのがポイントです。鶏ひき肉のたんぱく質やビタミンB群も摂れて、ごはんもお肉も野菜も一皿にまとまります。麺類だけになりがちな暑い日の食事も、これならバランスよく整います。辛いのが苦手なら、豆板醤を抜いてもおいしく作れますよ。 鶏肉を使った高たんぱく低脂質メニューでダイエットにもおすすめです!

レシピ③ ぷちぷち食感!夏野菜のもち麦サラダ

 

イタリアでよく食べられるオルツォサラダを、もち麦でアレンジした彩り豊かな一皿です。とうもろこしのルテインやゼアキサンチン、ミニトマトのリコピンなど、色ごとに違うファイトケミカルを一度に楽しめます。もち麦はβ-グルカンなどの食物繊維が豊富なので、食生活が乱れがちな夏の腸内環境にもうれしい食材です。。カッテージチーズで、たんぱく質とカルシウムも補えます。ぷちぷちとした食感が楽しく、作り置きにも、サンドイッチの具にもおすすめですよ。

彩り豊かな夏野菜は、見た目の楽しさだけでなく、色ごとに違う健康成分を届けてくれます。特定の野菜や成分にこだわりすぎず、いろいろな色を少しずつ食卓に並べることが、無理なく続けられる習慣につながります。今回の3品も、ぜひこの夏の食卓に取り入れてみてください。 次回は、ファイトケミカルについてさらに深く学んでいきましょう!

 

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