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フランスパンなど、私たちの身近なものから発電が可能だという“未来の電気”。研究が進めば、いつか停電することがない未来がやってくるかもしれません。

【写真で見る】“土”でスマホ充電も可能…「超小集電」の仕組み

 

こんにゃく、ワイン…“あらゆるモノ”から発電できる仕組みとは

出水麻衣キャスター:
未来の電気として期待されている「超小集電」。たとえば野菜、水やワインなどの液体、パンや消臭ビーズなどを通して発電できます。

井上貴博キャスター:
世の中にある物質であれば、何でも発電できるということでしょうか?

出水キャスター:
トライポッド・デザインCEOの中川聰さんは3000種類ぐらい試し、すべて発電効果があることを実証済みだといいます。

 

Nスタのスタジオでも実験してみると、こんにゃくから発電でき、小さな緑の明かりが点滅しました。

また、ワインから発電すると、電気がもっと早くピカピカと点滅しました。

つまり、光り方や持っている電気のエネルギーが、モノによって違うということです。

井上キャスター:
ワインのほうが発電能力が高いということですか?

出水キャスター:
そういうことです。

他には水からも発電できますが、水の中に魚が入っていても影響はありません。超小集電は、非常にやさしい電気の作り方だということも理解できると思います。

 

どのような方法で発電しているのか気になりますよね。簡単に説明していきます。

そもそも、自然界には電気のもととなる電子があります。土や水、野菜などを通じて、電子がマイナスからプラスに電極を移動する際に電気を集めることで、ライトを灯すことができるようです。

電極をさすものの温度が冷たいか温かいかによって、発電の規模も変わってきます。

この超小集電という新しい技術について、どのような活用方法を思いつきますか?

ハロルド・ジョージ・メイさん:
とっさに思ったのは、人間からでも発電できるのかということです。自分が自分の携帯電話を充電できてしまうのでしょうか?

出水キャスター:
人間から発電というのは少しまだ早いようですが、将来的にはそういったことも十分考えられますよね。

井上キャスター:
災害時にペットや生き物、自分から発電ということができれば…。

 

ハロルド・ジョージ・メイさん:
別にナマモノだけでなく、極端なことをいうとモノがあればいいという発想ですよね。

5年間「土」でライト約800個が点灯している建物も

出水キャスター:
この発電により、人が生活できるレベルの電力を生み出すことができるのか検証中ということで、ある建物を取材してきました。

暗闇に浮かび上がったガラス張りの建物には、約800個のLEDライトが光っていました。電線などは一切使っておらず、壁にずらりと並んでいる木箱がライトの電源になっています。

木箱の中に入っているのは5年前に入れた土だけで、この建物の電力を5年間生み出し続けていました。

建物の中は、思わず目を覆いたくなるぐらい眩しかったです。超小集電の技術は、本当に人々の生活を照らしてくれるレベルまで来ているということです。

中川さんは「世界の10分の1の人たちは全く電気がありません」と話しつつ、「電力を作り出せる環境を一緒に考えていければ、格差も是正できるのでは」と期待を寄せ、研究に尽力しています。

井上キャスター:
装置を輸出できれば、世界中で発電できることになりますね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
物質によって発電の効率が良い・悪いという違いも出てくるでしょうし、それがわかればすごいですよね。

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<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など

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