ついつい食べ過ぎちゃう年末年始。今年はステイホームでますます正月太りが避けられない!?(※写真はイメージです/GettyImages)

 早稲田大学大学院で運動生理学を学び、「ダイエットコーチ計太」としてYouTubeでも活躍するパーソナルトレーナー・計太さんが、科学的根拠に基づいたダイエットの方法や役立つ知識をお届けします。コロナの影響で、ステイホームで過ごす人が多いとみられる今年の年末年始。例年以上に気になる「正月太り」への対策について解説してもらいました。

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 今回は、“正月太り”に対する事前対策と事後対応策についてお伝えしたいと思います。

 まず結論から言ってしまうと、正月太りはそこまで気にすることではない、と僕は考えています。正月という一大イベントは、年に何度もあるわけではないからです。ダイエットで課題となるのは、肥満を招く“習慣”です。ですので、一時的なイベントであるお正月に対して、そこまで身構える必要はありません。

 また、基本的にヒトの体は元に戻る性質があります。これはホメオスタシスと呼ばれる、体を一定に保つ性質のことで、例えば、体温が上がれば汗をかいて体温を下げますし、血糖値が上がればインスリンというホルモンを出して血糖値を下げます。これは、体重にも同じことが言えます。遺伝的に問題がなければ、ヒトは太り続けることはありません。少し太ったくらいならば、体重も自然と元に戻ろうとします(ただし、正月をきっかけに食事や運動の習慣が変化してしまったら話は別です)。

 とは言うものの、過度な体重変化は避けたいところですよね。今回は皆さまに過度な正月太りにならないための対策と、多少なりとも増えてしまった体重に対していかに対応すべきかについて、お伝えしていきます。(1)正月休み前、(2)正月休み中、(3)正月休み後、という三つのフェーズに分けて解説します。

(1)正月休み前は「無理してやせない」

 正月太り対策において重要なことは、正月休み前、つまり12月中の生活意識です。この期間の生活テーマは「無理してやせない」ことです。「正月で好きなものを食べて太ってしまうかもしれないから、今のうちにやせておこう……」。そう考える人も多いかもしれませんが、実はこれが危険です。そのようなちょっと無理のあるダイエットをした後は、精神的な抑制が外れた瞬間に食欲が平常時以上に増えます。これは、短期ダイエット後にリバウンドしてしまう、最大の原因ですね。頑張れば頑張るほど、リバウンドしやすいのです。ですので、12月中に過度なダイエットに手を出してやせて、食欲を乱すことはやめておきましょう。

 では、この期間にやるべきことは何かというと、体重を維持できる食事と運動のベースを作ることです。「これくらいの食事を取って、これくらいの運動量を確保できれば、体重を一定に保てる」という生活の基礎を固めておくのです。実は、ダイエットではこのベース作りが非常に重要です。僕のお客様でも多いのですが、「自分がどれくらいの食事を取ればいいのかわからないし、どれくらい運動すべきなのかわからない」という人もいるでしょう。そんな人は、1週間だけでも食事の写真と体重、そして運動を記録してみてください。あなたの生活のベースを探りましょう。ここで重要なことは、「長く継続可能かどうか?」です。現状の食事と運動は、長く継続できますか? YESと答えられないようならば、どこかに無理があります。まずは無理のない範囲の努力で、体重維持が可能な食事量と運動量を探っておくことが大切です。

(2)正月休み中は「多少太ってもOK」だけど……

 この期間のテーマは「多少太ってもOK」です。冒頭でお伝えした通りで、正月は年に一度の大きなイベントです。仕事が休みの人も多いでしょうし、いつもより多少だらけてしまうこともしょうがないと僕は考えます。とはいえ、過度に太ることは体への負担にもなりますので最低限の生活ルールだけは守りたいところです。

<ルール1>好きなものは食べていいが、満腹にはならないようにする

 普段は体のために避けている食材も、食べる機会が増えるかもしれません。正月くらいよいでしょう。長い目で見ると、ストレスをためないという意味で体に必要とも考えられます。ですが、満腹は避けましょう。なんと言っても摂取カロリー過剰は肥満の根本たる原因です。つまり、好きなものは食べてもいい、でも満腹になるまで食べるのはやめましょう、ということです。

<ルール2>食事回数は3回とする

 人の体は、血中の糖レベルが下がった時に、脂肪分解ホルモンが活性化して、脂肪からエネルギーを作りだす仕組みになっています。ところが一日じゅうダラダラと食べ続けると、食事によって上がった血糖値が下がる時間が短縮されてしまい、脂肪分解ホルモンの分泌量も比較的少なくなってしまいます。ですから、一日の中で何度も何度も血糖値を上げないようにするために、食事の回数は通常通りの一日3回にしておきましょう。

<ルール3>本当に暇なら散歩する

 お正月休みには、空白の時間ができがちです。家事をするでもなく、見たいテレビを見ているわけでもない、そんな空白の時間。その暇があるならば家の周りだけでも散歩してみてはどうでしょう。ジムに行ってしっかり筋トレをしましょうとは言いません。それでも最低限の活動量は確保していただきたい。ですので、本当にやることがなかったら気持ちよく散歩に出かけてほしいです。

(3)正月休み後は「正月休み前の生活に戻す」

 この期間のテーマは「正月休み前の生活に戻す」です。正月休み前の食事と運動習慣を保てば、ある程度一定の体重を維持できるはずです。ですから、以前の生活に戻すだけで、正月休みで増えてしまった体重も元に戻ると考えられます。正月太りを長く引きずってしまう人は、正月をきっかけにダラダラとした生活が続いてしまう人です。正月太り対策の最も重要かつ唯一のアクションは、以前の生活にいち早く戻すこと、それだけなのです。

 逆に、このタイミングで新しいダイエットに挑戦したりすることはオススメではありません。そのダイエットプランが体に合っているのかどうか正確に判断できないからです。まずは生活を元に戻して変化を見ましょう。それでもどうしても体重が戻らなかったときに初めて、新しいダイエットの追加を検討しましょう。

 今回は、正月太りに対する事前対策や事後対応策についてお伝えしました。ダイエットに最も必要なことはこのような“当たり前”に気づいて、何度も立ち返ることです。楽しいお正月を過ごしましょう!