
大切な人が落ち込んでいるのを見ると、こちらまで心が苦しくなりますよね。
励まして少しでも元気になってほしいとは思っても、どのタイミングでどんな言葉を掛けるのが良いのか迷ってしまう時も多いと思います。
今回は、大切な人が落ち込んでいる時にはどのような対応が望ましいか、また声を掛ける際のポイントについてまでを書いていきたいと思います。

■励ましの言葉を掛ける前に知っておきたいこと

励ましの言葉を掛ける前に、ぜひ知っておきたいことがあります。
それは、愛情の反対は憎悪ではなくて「無視」あるいは「無関心」であるということ。
「落ち込んでいる人には下手な言葉を掛けるよりも何もしない方が良い」というのは一つの考え方ではありますし、実際に相手が傷付いてしまったのであればそのように考えることも結果的に間違いではなかったということもあるでしょう。
しかし、「関わらない」ということは、それがどんなにあなたが思慮深く考えた末の結論だとしても、相手からすれば無視されていることは事実ですから、これはとてもつらいことです。
大切な人だからこそ、摩擦を恐れないでください。「あなたを心配している」という思いを込めて、リアルに関わる勇気を持ってください。
■励ましの言葉を掛けるべきタイミングとは?
ここでは、励ましの言葉を掛けるべきタイミングを紹介します。
◇(1)ネガティブな言葉を吐きだした時

これはもっとも分かりやすいサインです。
「最近落ち込むことが多くなった」といった心の不調から、「眠れない」「食欲がない」という体の不調まで、言葉はさまざまありますが、ネガティブワードを言うということは、前向きになれるきっかけをあなたに求めているということ。
前向きな言葉をすぐに返す必要はありませんが、聞き流すことだけはしないでください。
「そうなんだね、それはつらいよね」と、まず相手の言葉を受け止めてあげてください。
◇(2)何かが始まる時

人間は基本的に変化を恐れる生き物です。
それが結婚や昇格など一般的におめでたいとされる変化であっても同様で、大きな変化はストレス値が高いです。
安易に「それっておめでたいことだから何を言っても自慢だよね」という認識は誤ったものであることを理解しましょう。
「これから始まる新しい生活を応援しているよ」という言葉掛けは、変化に向けて緊張した心を和ませてくれます。
◇(3)何かが終わった時

何かが終わった時、それも不本意な形で終わった時であれば特に、です。
何かが始まる時というのは、そこに移行するまでには必ず苦悩や混乱の時期があります。
この時期に的確な励ましをすることにより、相手は「過去と決別する力」がつきやすくなります。
◇(4)孤独を感じている時

自分で自分の存在を常に肯定できていれば孤独を感じることはありません。
しかし、人間はそんなに強くありません。誰にでも自分の存在を肯定的に感じることができなくなる時はあるものです。
そんな時は、他者から自分の存在を認め、肯定してほしいという気持ちになります。そのタイミングで声を掛けることで、相手の気持ちを慰めることができるかもしれません。
■落ち込んでいる人に届く「励ましの言葉」9つ
ここでは、落ち込んでいる人の心に届く励ましの言葉を紹介します。
◇(1)「つらいよね」

励ます言葉の前には必ず共感をしましょう。
「つらい」と言ったら「そうだね、つらいよね」、「寂しい」と言ったら「そうだね、寂しいよね」といったように、相手の感情を自分に起きたことのように受け取り、言葉はそのまま伝え返してください。
◇(2)「何かあった?」

ネガティブな言葉を吐きだしたものの、なぜそのような感情になったのかを伝えるには勇気が必要だったり、うまく伝えられるか躊躇して黙り込んでしまったり、という方もいます。
その時に、こちらから「何かあった?」と聞いてあげると話しやすくなります。
◇(3)「遠慮しないでね」

相手に迷惑を掛けてはいけない、負担になったら申し訳ない、と考えて明るく軽く話してしまう人もいます。
特に日本人は和を大切にする文化があるために相手のことを気遣うタイプが多いです。
日頃から気遣いが多いタイプの人には話の最初にこの言葉を掛けてあげましょう。
◇(4)「焦る必要はないよ」

悩んでいる時、ほとんどの人はその悩みを解決しようと焦っています。
その時に焦る必要はないこと、さらに場合によっては「一緒に考えるよ」まで伝えてあげると、焦った気持ちが落ち着いてきます。
◇(5)「大丈夫だよ」

励ましの言葉の代表的なものですが、言い方には注意が必要です。
明るくさらっと伝えてしまうと、相手に「親身になってもらえなかった」という印象を与えてしまいます。
スキンシップができる相手であれば、肩などに手を添えて落ち着いたトーンで伝えてあげてください。
◇(6)「そばに行こうか?」

親しい方と電話やメールなどでコミュニケーションを取っている際に言ってあげると良いでしょう。
本当にそばに行くかは関係ありません。行けるのであれば行ってあげたい、そのくらいの気持ちだよ、ということを伝えるのがポイントです。
◇(7)「ゆっくり考えよう」

相手の頭が混乱して冷静に考えられなくなっていると感じた場合はこの言葉が有効です。
混乱している場合、本人は冷静になろうと思っていても、なかなか切り替えられないものなのです。
ゆっくり考えよう、以外にも「一緒に整理してみよう」といった言葉も良いでしょう。
◇(8)「今の状態は永遠ではないよ」

心がネガティブな気持ちに支配されていたり、脳が疲れていたりすると、この先ずっとこんな状態が続くように思ってしまいます。
そのような時はつい「前を向こうよ!」といった言葉を掛けてしまいがちですが、落ち込んでいる時は、「永遠に続くものなんてないよ」と無常の真理を伝えてあげる方が、相手の気持ちも救われます。
◇(9)「そのままでいいんだよ」

ありのままの自分を認めてもらえることで、相手を勇気づけることができるでしょう。
それだけでなく、何度も伝えることで自己肯定感を作り上げることにもつながります。
■励ましの言葉を掛ける時のNGワード
ではここからは、励ましの言葉を掛けるときに注意していただきたいワードを3つお伝えします。
◇(1)「頑張って」

落ち込んでいる人や元気をなくしている人にこの言葉はNGだと聞いたことがある方も多いと思います。
絶対にNGというわけではありませんが、相手との間に信頼関係が築けていて、かつ適切なタミングに限る、という条件が必要ですので基本的には避けた方が良いでしょう。
◇(2)「私も経験あるから分かるよ」

同じ経験があるといっても、その捉え方は個々で異なります。
同じ経験をしたのに分かってもらえなかったと感じてしまった場合、逆に相手の落ち込みを深くする危険性があります。
安易な「私も経験あるから分かるよ」は避けましょう。
◇(3)「みんなつらいんだよ」「もっとつらい人はいるよ」

つらい時は、まず自分のつらさだけを分かち合って、無条件に受け止めてほしいのです。
この言葉を絶対に言ってはいけないということではありませんが、まず本人の苦しみに寄り添ってください。
大切なのは相手を信じて寄り添う気持ち

励ましたい、と思うと言葉を探してしまいますよね。
しかし、大切なことはまず寄り添うことです。
誰であっても、他人の頭を持って顔を上げさせることなどできません。あくまで本人が、自分の意志で首を上げた時にのみ未来に向かって歩き出すことができるのです。
「大切な人の生きる力を信じて寄り添う気持ち」が自発的に前を向く最初の一歩となることを念頭におきつつ、今回書いた言葉も参考にしてみてください。
