昼飯問題再び8のつづき

1月の3連休明けの火曜日、7:55。

オレはオフィスを抜け出し、例の弁当屋へと向かった。

一歩外に出ると、かなり寒い。

駅とは逆方向。

こっちの道へ足を踏み入れるのは、今の職場に来てから初めてだった。

小さな校庭の小学校を通り過ぎ、やたらとタバコの吸い殻が散乱している缶コーヒーの自動販売機の前を抜ける。

歩いて3分。件の弁当屋に到着した。

先客が2名。開店直後だというのに、やはり人気店らしい。

オレは「サーモンフライ弁当」を手に取り、レジに並んだ。

550円を差し出すと、店員のおばさんは「ありがとうございます」と言った。

あの駅前の無愛想なオバチャンとは対照的な、感じの良い接客だった。

急いで会社に戻ったが、オフィスにはまだ誰も来ていなかった。

オレは昼休みが来るのをひたすら待ち続けた。

(一応仕事はしている。)

待ちに待った昼休み。

レンジで温め、いざ実食。

サーモンフライは臭みが全くなく、衣も柔らかくて品が良い。

驚いたのは、「米」だ。

弁当とは思えないほど、米の粒が立っている。

その上には、赤色104号で着色された梅干しが乗っている。

添えられた小さなポテトサラダもいい。

駅前の500円弁当に比べれば、量は控えめだ。

だが、この味のクオリティなら大満足だ。

あれから1ヶ月半。2月中旬の現在。

オレは毎日、欠かさずこの店に通っている。

・唐揚げ弁当(タルタルソース付き)

・てりたまハンバーグ弁当

・鯖弁当

・イタリアンチキン弁当

・ブリの照焼弁当

・麻婆豆腐、焼売弁当

・豚の生姜焼き弁当

日替わり弁当のラインナップは、和洋中が揃っている。

毎日通っても、飽きる暇などない。

この店も550円という激安価格だ。

米のうまさを考えれば、いつ値上げの波が押し寄せてきてもおかしくない。

オレとしては、あの駅前の弁当屋のような突然の別れを繰り返すくらいなら、多少の値上げは受け入れるつもりだ。

どうか、末永く商売を続けてほしい。