超寒い5日は主人と「クライ・マッチョ」へ。
ポスターからすると、クリント・イーストウッドの西部劇っぽいのでドンパチものかな?と思いきや、スロウなほのぼのっとした作品でした。
メキシコの風景がとても美しくて、それを見るだけでも気持ちいい
びっくりしたのが、クリント・イーストウッドって91歳ってこと
今年の5月で92歳になるのだそう
映画を見ながら「動きがスローやな」と思っていたけれど、そら、しゃ~ない
セリフ覚えて演技できているのがもはや奇跡すごい
そして、この作品、クリント・イーストウッドの監督デビューから50年で40作目となのだそう。
それもまたスゴイ
お話は、かつてロデオ界のスターだったマイク(イーストウッド)が、元雇い主からメキシコにいる息子を連れ戻してくれと頼まれる。
リッチで男好きな母親との生活で、すっかり人を信用できなくなったラフォを連れて国境を目指す。
その間のいろいろなアクシデントや出来事を通して二人の関係が変化していく…というもの。
時折、カーチェイス的なシーンや警察に追われるシーンはあるものの、なんだかほのぼのした世界観
クリント・イーストウッドのアップは「今でも男前やなぁ」と眺めて見たりできる映画(笑)
終盤、ラフォとの話の中で
「男はみんなマッチョに憧れる。
強さを見せつけたくて。
バカなことをしてはすべてを手に入れた気になる。
年をとると自分の無知さに気づく」というセリフがある。
もしかしたら、クリント・イーストウッドが言いたかったのは、このことかなと思った
若い時って、やたら自分を大きく素晴らしくみせたいってとこあるじゃないですか。
でも、年を重ねると、だんだんそれがアホらしくなってきて“素の自分”になれる気がする。
“素の自分”は自分が“無知”であることに気づく。
“無知”はネガティブな意味ではなくて、まだまだ学ぶべきことがあって、伸びしろがあるっていう意味のように感じた
だから、そのセリフを聞いて「おばちゃん、まだまだ頑張るぞ!」と、力がみなぎった
あと、マイクはメキシコでとってもステキな女性と出会う
そのささやかで穏やかな“愛”を見て、
人生、お金や名誉じゃなくて、本物の“愛”のある暮らしが一番幸せなんだよって教えられた気がした
91歳が描いた世界は、押しつけがましくない“教え”がたくさんあった