昨夜、ジムから帰って、ボーッとテレビを見ていたら、“アナザーストーリー”という番組が始まった。
M-1で優勝した錦鯉の内容。
正直、M-1には興味がないし、錦鯉って芸人さんは見かけたことはあるけれど漫才を見たこともなかったし、ほぼ知らない。
けど、なんとなく見始めたら、グングン引き込まれた
ご存じの方はご存じだと思いますが、錦鯉は2012年に結成された長谷川雅紀さんと渡辺隆さんのコンビ。
長谷川さんは北海道出身で最初は別の人とコンビを組んでいたけれど、その方が体調を崩したことで解散。
その後は、ピン芸人として活動することに。
鳴かず飛ばずで収入はバイトで稼ぐ状態。
そのうちギャンブルにハマり借金を繰り返す。
その頃のことを振り返って「もう中毒だったと思います」と話してた。
一方の渡辺さんも別の人とコンビを組んで活動をしていたけれど、うまくいかずで解散。
母親が交通事故で急死し、茫然自失的な日々を過ごす。
昼過ぎまで寝ては河原に散歩に行って中学生の野球をボーッと眺める日々。
“生きているだけ”の期間だった。
ある日、渡辺さんが長谷川さんを見つけてアプローチし、錦鯉が誕生。
同期はタカアンドトシやオードリーなどの売れっ子たち。
なかなか陽の目を見ることができない彼ら。
それでも、M-1への挑戦をあきらめず、毎年出場することで、少しずつランクを上げていく。
それでも、なかなかナンバーワンにはなれなかった。
そして、長谷川さんは56歳になっていた。
渡辺さんは長谷川さんの一番のファンみたいな立ち位置で、コンビの相方なのに彼をずっと励まし続けた。
ギャンブル依存症から立ち直らせたのもきっと渡辺さんだったんだろう。
そんな彼らが、今年、見事に優勝
バックステージでは、ライバルであるはずの他の芸人たちが「やった!」と自分の事のように喜んでいた姿が印象的だった。
彼らが苦労して苦労してここまできたことを知っていたからなのだろう。
ステージの上で、立ちすくんだまま男泣きする長谷川さんに渡辺さんが抱きついて「ありがとう」と言った。
「やった!」じゃなくて「ありがとう」
その言葉が素晴らしすぎて泣けた
その時「成功者は成功するまで頑張りぬいた人のこと」って言葉を思い出した。
家族に大反対されながら、借金まみれで食べる物にも困るような生活をしながらも貫き通した“お笑い”という道。
どんなに辛く苦しくてもあきらめずに成功するまで頑張りぬいた
彼こそ、本当の成功者なんだと
自分なら、そんな状況で56歳まで頑張りぬけるだろうかと考えてみたけど、やっぱり、それはできない。
きっと他の無難な道を選んでいたと思う。
“あきらめない”ことの尊さを錦鯉から学んだ
良い番組だったなぁ