近所の梅が一輪咲いてた1月6日。
いつもなら夕食後はスポーツジムに行くのだけれど、寒さに負けて断念
珍しくテレビを見てて初めてちゃんと「家、ついて行ってイイですか?」を見た。
これがスゴかった
駅でスタッフが声かけた女性は、ご主人の葬儀を終えて友達と偲ぶ会をしていた帰り道。
旦那さまはミュージシャンだったそう。
私は全然知らなかったけれど、インディーズではかなり人気な「オナニーマシーン」というグループのリーダーだったのだとか。
グループ名、ものすごい名前やなぁ(笑)
オナニーマシーンは、1999年12月24日、当時出版社の中堅サラリーマンだったイノマーよって結成された。楽曲の歌詞やタイトルは放送禁止用語山盛りだが、思春期男子の性欲をどストレートに表現した性春(青春)パンクを確立したグループ(by Wikipedia)。
内縁の関係だった彼女は最後の最後まで献身的に介護をして看取った。
元ファンで猛烈にアプローチしてつきあうようになり、少し経った時、彼の癌が発覚。
そんな話をしていた。
「家、ついて行ってイイですか?」の取材は彼女の思い出話で終わる。
そしたら、たまたまテレビ東京の別ディレクターがイノマーさんが息を引き取るまでのドキュメンタリーを撮ってた。
すごい偶然!
そのドキュメンタリーも同時にオンエアされた。
ドキュメンタリーの中では、癌に侵されてやせ細り、それでも亡くなる2か月前までライブをした様子が撮られてた。
体はガリガリなのに顔はむくんでパンパン
楽屋ではボロボロなのにステージでは笑顔で悪態をつく。
生きることへの執着や音楽への執念がものすごかった。
そして、一方で常に笑顔を忘れない彼女の献身的な姿に涙が止まらなかった
最後に入院して意識がもうろうとしていた時に親友のミュージシャンがお見舞いに来ると笑顔になって起き上がろうとした。
その様子は、孫が父のお見舞いに行った時のことと重なった
父もひ孫には心配をかけたくなかったのか、全力でベッドから降りようとした。
それまではほぼ寝たきりだったのに…。
命ははかないように思っていたけど、こうしてみると簡単には終わらないってことを知った。
簡単に終わらせないのは“愛”があるからだ
イノマーさんはワンルームマンションで彼女と暮らしてて、決してリッチといえる生活ではなかったようだけれど、最後の最後まで家族や友達、彼女の強い愛があった。
それはきっと、彼が周りの人にどれだけ愛を送っていたかということに通じるのだと思うのだけれど。
結局は“豊かさ”ってのは、金銭的なことじゃなくて愛なんじゃないかと思った
亡くなってしまえば財産は持っていけない。
けど、豊かな愛に包まれてあの世に旅立つことができれば、それは幸せな人生だったといえるのではないのかなぁ。
やっぱし、愛だな。愛。
それがあれば人生、万歳
偶然見たテレビ番組だったけど、名作の映画を一本見せてもらったような大きな感動をもらった。
見て良かった見れて良かった