三連休の最終日は「ホイットニー ~オールウェイズ・ラブ・ユー~」へ。
昔々、日本公演中のホイットニーとボビー夫婦を見かけたことがある
ニューオータニのロビーのカフェで打ち合わせをしていたら、2,3人のSPに囲まれた黒人カップルが歩いてきた(この映画をみてわかったけど、そのSPはきっとホイットニーの兄弟)。
打ち合わせそっちのけで、思わず「ホイットニーや!」と立ち上がった
なぜか、私以外の人は誰一人気づかない
「ホ、ホ、ホイットニーですよ!!」と言っても、打ち合わせ中の相手も洋楽には疎く、ピンとこなかったらしい
誰も気づかないのがあまりにも残念だったのか、ボビー・ブラウンが「オールウェイズ・ラブ・ユー」のサビの部分を歌ったのだ~~~
ロビーに響き渡るアカペラのボビーの声と、それを見守る笑顔のホイットニー
それはまるで映画のワンシーンのよう
拍手したのは、当然、私ひとり。
まるで、私のために歌ってくれたと錯覚した(笑)。
そんな貴重な体験があっただけに、「この映画は絶対に見たい」と思ってた
内容は、グラミー賞に8度輝き、全世界で2億枚以上のアルバムを売り上げ、2012年2月に48歳で人生の幕を下ろしたホイットニーの素顔を描くドキュメンタリー。ホイットニー・ヒューストン財団公認のため、貴重なホームビデオの映像や音源などの未発表素材のほか、彼女の家族、友人、仕事仲間などの証言から、ホイットニー・ヒューストンの真の姿を紡いでいくというもの。
これを見るまで、ボビーがホイットニーにドラッグを教えたのだと思っていたんですよ。
でも、違った。
元々、兄弟と一緒にやってたんだな
それが、ボビーと結婚して加速してしまったというのが事実みたい。
ボビー本人がインタビューに応えているのには驚いた。
たぶん、彼ももう収入が少なく、ギャラ目当てでの出演なんじゃないかなと思うと、とことん悲しくなる
昇り詰めていくホイットニーに嫉妬したボビーは、DVや浮気で身心共にホイットニーを痛めつけた。
奇しくも前日見た「アリー スター誕生」も、成功する妻と低迷していく夫のストーリーだった。
後者の夫は自信を無くして酒におぼれていった
こうしてみると、女性の成功はパートナーである男性を傷つけてしまうのかもしれないなと思う
もちろん、そんな夫婦ばかりではないだろうし、うまくやっているところもあるのだろうけど、相対的に妻が成功者になると、夫としてはやりきれないものなのかもしれない。
それが、「アリー スター誕生」と2本合わせて見た感想。
それにしても、これまで何度も、何人も「スターダムに昇り詰める→ドラッグにおぼれる→残念な死」というものを繰り返してきているのに、どうしてこの法則が続いていくのだろう
お金というものをたくさん持ちすぎると、人間、そのパワーに押しつぶされておかしくなるのかなとも思ったけれど、よくよく考えると、お金そのものじゃなくて、自分のトクしか考えないような人間が大軍を成して近づくことによって、人間不信となり精神的不安定となってドラッグにすがってしまうのかもと思った
「ボヘミアン・ラプソディー」のフレディもそうだったもんなぁ
あんなもんは友達じゃなくて、ゾンビだ
それにしても、ホイットニーの歌声は素晴らしく、個人的には史上最高だと思うし、あんなにも豊かな表現力を持つシンガーは、もう後にも先にも出てこないんじゃないかなと思う
これ以上、ドラッグによって、素晴らしい才能が失われなければ良いなぁ。
映画の中では変り果てたホイットニーの姿も出てくるけれど、明るくキュートな笑顔は紛れもなくエンジェルのよう
だから、早めに天に召されたのかもしれないなと、キレイごとでまとめておこうっと