(ルチアーナ筆。)
これはNHKで放映当時、大変話題となったレナード・バーンスタインが自作の大作ミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」を生前 最初にして最後のレコーディングとして行った際の鬼気迫る程の精神を持って臨んだ その姿を描いた 白熱のメイキング映像である。この録音(SACD)は当然私も現在、最も大切な資料として手元に所有しているが、その前に この制作過程での葛藤を見ると益々 これが作曲者の表現意図にどう合致しているのかが 手に取る様に分かり 作品に対する我々の対し方も自ずと変わって来ると言うものだ。妥協を完全に排したその徹底したプロフェショナルな対応は 当然とは言え こちらも身の引き締まる思いに駆られる。自作の音楽を自らの意思で体現する。これこそ 本物だ。正解はこれしかない!。何故なら これは創作者本人のメッセージ以上の何ものでもないからだ。