華麗なるバロック音楽” 水上の音楽。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル。バッハと同年に生まれ 生地のドイツ国内に留まらずインターナショナルな活動に生涯邁進する その姿勢はバッハが終始ドイツに留まり作曲活動に従事した事とは 正反対、当時としては かなり【ど派手】な【やり手】、自らの才能を自ら宣伝マンとなって売り込みにも余念が無かった したたかさ を持った稀代のパフォーマーであったのだろう。いずれにしても 彼がバロック音楽の偉大な先導者として歴史に名を刻んだ大家であった事は改めて言を俟たない。テムズ河畔でのイギリス国王の壮大な言わば【お遊び】に華を添える為 作ったとされるこの組曲だが 評価はともかく めっぽう 明るく開放的 機を見るに敏なる作曲家 ヘンデルの面目躍如たる出来栄えである。リラックスしてお聴きあれ。
(ルチアーナ筆。)