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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
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欅坂46のメンバーがナチス・ドイツ親衛隊の制服を模したと疑念を抱かれる衣装を身に付けステージに上がった問題は収束するどころか 益々大きく取り上げられ海外メディアからも 又、話によればイスラエル大使館からも 事の真意に付いて疑念を提示されていると言う 言わば拡大の一途をたどっている様相だ。重ねて欅坂46のメンバーに付いてはイスラエル大使館よりホロコーストの史実を学ぶ為の講習に【ご招待】(皮肉と苦言を混ぜ合わせて言われている様な気がする。)したいと言う意思表明が寄せられたとも言われ 実際の真意の程は分からぬが 遠く離れた極東の島国 日本で華やぐアイドル文化に欧州の民意が深く警鐘を鳴らす結果となっている事は誠に遺憾な事には違いあるまい。重ねて言うが ここで問題なのは欅坂46のメンバーには先ず全く責任がない事、あげて この稀に見る不始末の責任はプロデューサー秋元康氏にあると言う事だ。そもそも欅坂46のデビューシングル【サイレント・マジョリティー】のパフォーマンス衣装も何やら迷彩色で戦闘的イメージを醸し出したものとの制作意図だったと聞き及んでいるが 今回も事の善悪はともかく、そうしたイメージ作りの延長線上でなされた企画の一端だったのだろうと推測出来る。秋元氏は 今回の件で事前報告を受けておらず 監督不行き届きであったと自らの非を認めてはいるが、果たしてこれを額面通り受け取って良いものかどうかは極めて疑わしい。もし 上記の様な企画意図が今後も含め事前に想定されていたなら その大枠は既に秋元氏も充分承知していた筈だし、だいいち 平素 かなり些細な所まで口出しして はばからない秋元氏が何んで 今回だけ 欅坂46のステージ展開の流れに 全く関与していなかったのか!プロデューサーとしてそんな馬鹿げたな話が本当にあるのか!それはやはり 素朴な感覚としても常識としても我々を納得させる釈明としては釈然とせず甚だ疑問を抱かざるを得ない。歴史と世界的社会変革の道筋を実直にとらえ 適切な判断と歴史的タブーをしっかりとわきまえる姿勢の欠落そして何よりも 彼の不勉強がこの様な大事を引き起こした原因である。秋元康氏はそれを持って務めて猛省すべきである。若いスタッフに責任を丸投げし単に監督不行き届きだっただの 今後スタッフ教育を充実させ再発防止に努めるだのと相変わらずの【上から目線】はもういい加減にやめて自らが【峯岸みなみを見習って】頭を丸めて 世に謝罪すべきだ。2020年・東京五輪の開催運営にも役員として携わる彼がこの様な国際的醜態をさらした以上、これを潔く辞任して 責任の所在を明らかする事も合わせて重要であり、ここでお茶を濁す事は断じて許されない!。歴史上稀に見る数多の戦争犠牲者の悲惨な結末とそれに今だ 苛まれる人々が存在すると言う事実をわきまえ 全方位的な見地から 物事全てにおいて発信する事が出来ない様な人間はそもそもプロデューサーなどと言う仕事をすべきでない。ナチズムの影、ファシズムの恐怖と脅威!欅坂48の少女達を巻き込んだ今回のゆゆしき事案はまさしく 精神は子供のまま 大人に成長した 【エセ成人】が周囲から【先生.先生】と持て囃され自分だけが偉いと とんだ勘違いをしていて引き起こしてしまった前代未聞の大失敗なのである。
(ルチアーナ筆。)