(ルチアーナ筆。)
NHKの政治討論を見た。諸々の政策論争はすこぶる大切である事は言うに及ばずだが、その前にそもそも安倍自公政権が憲法に基づき野党が挙って要求している臨時国会の召集をサボタージュしている状況が先ずは異常であり、その責任はあげて安倍晋三を支える自民・公明両党にある事をここは明確にしておかなくてはなるまい。たがしかしどうだ!。この放送を見て私は初めて知った。与党である公明党と言う政党がこれ程までに権力志向で自民党以上に反動的であろうとは…!。正直今日の今日まで考えも及ばなかった。少なくとも今迄は与党の中にあって公明党の存在が良い意味で自民党に取っての手枷足枷になっていると何処かで期待もし安心感にもつながっている部分は間違いなくあったのだが今討論に公明党代表として参加した石田政調会長は共産党、小池政策委員長とのやり取りで過日強行採決して成立させた【戦争法】との絡みで、それを廃止しその成立根拠となった先決の閣議決定を取り消す為共産党が提唱した【国民連合政府】樹立に向けての野党共闘の呼びかけにあらん限りの難癖を付け、それが如何に矛盾に満ちたものかと悪罵を投げつけるかの様な発言に終始したのである。確かにこの提案は私なども現実性の乏しい面が多々内在され短期に実を結ぶとは俄かには考え難いものと捉えてはいる。しかしただ一つ言えるのは我々国民が憲法違反の戦争法をこのまま放置して自らの国を世界の何処にでも出かけて行って戦争が出来る状態のまま見過ごす事は断じて出来ない事も事実であり、政党として立憲主義の新たな構築の為と一途に願って共産党が行った提案そのもの、その行動そのものには充分敬意を抱く所と考えるものだ。それに対し公明党は自民党と共に戦争法成立を推進した勢力であり今や国民に取っての安全弁ではなくなってしまった事が明らかになっている。…が同時にこのTV討論で更に明らかになった事は長年【平和の党】を標榜して来たその看板は完全に偽りであり嘘の表示であったと自ら白状したも同然となった事だ。自民党と共に憲法を踏みにじり立憲主義を事実上崩壊に追いやっておいて、成否は又別としてそれを正す道筋を少しでも示めそうと言うものに対して悪口雑言を浴びせるなど、およそまともな論法とは言えない。戦争法の制定に血道を上げ前代未聞にも長期に渡る通常国会の延長を画策し、事が成就するや今度はTPPの締結を含む喫緊の諸課題を論議すべき臨時国会の召集には何やかんやと理屈を付けて応じない。これ全てが憲法違反である。要するに政策的合意を持って野党共闘が成される事は重要だが今まさに眼の前に法治国家の基本たる憲法を守る事すらしない危険極まる政府が現存するのを放置せず、一点憲法順守、立憲主義の再構築を図る為、異なる政策はお互い隅に置き、【国民連合政府】を野党共闘によって作ろうと呼びかけた共産党の思考には充分一理はあるのではないかと考えるのが頗るまともなものの見方であろう。公明党はその母体たる創価学会の一部会員ですら不安を抱え戦争法反対の声を上げた歴然たる事実又、池田大作氏の肝入りで創設した創価大学の教員の中にも大きな疑問を呈した戦争法推進の暴挙を自称【平和の党】としてどう責任ある回答・説明が出来るのかそこから検証してもらわなくては話になるまい。公明党が今担うべきはその点の実行に他ならない。数々の政策的変節を繰り返し挙げ句の果て自民党と野合した公明党。それでも尚、何んらかの歯止めの役割を求めた数多の国民に対してTV討論でこれ程恥知らずな発言をしたのでは最早、期待は裏切りに変わったと思われても言い訳にすらなるまい。世に【語るにおちる!】…っと言うではないか!。このまま推移すれば戦争推進の憲法破壊の急先鋒こそが公明党の正体と国民は見る事必定だ。しかしこれで何もかもはっきりしたのも事実。我々はやはり何んとしてもこの自公連立政権、取りわけ安倍晋三の率いる暴走政治に暴走政権に一刻も早くNOの審判を下さなくてはならない。それこそが真に国を愛し守り、とりもなおさず我々自身の命と暮らしを守る道につながると言う事をしかと肝に銘じる事である。それが最も肝要であり平たく言えば近道なのであろう事はまさに自明の理である。