愛しのモーツァルト”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
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神童モーツァルトに付いて今更解説じみた事を記すのも意味はあるまい。旅に明け暮れ常に聴衆と共にある事を欲した史上稀に見る天才は音楽家としてまさにパーフェクトであり、それは素より神によって与えられし孤高の技であったのだ。そして後世我々はこの天才が残した極限の美に接するチャンスを与えられた。何んと素晴らしき幸運であろうか。今日私は仕事の合間をぬって交響曲の25.26.27、3曲を久々に聴いてみた。この内25番は大変著名なG-mollで後の40番シンホニーと同じ調性の小ト短調と呼ばれるものだ。アカデミー賞受賞映画「アマデウス」でも冒頭のシーンで使われ印象深く思われて居られる方も多いと思う。いずれにしても掛け値なくモーツァルトの音楽には癒される。彼の創造した音の世界は人の心にダイレクトに響く神々しいまでの力を持っている。この魅力はひとたびクラシック音楽の聴者となれば、たちどころに認知する事となる。そして生涯魅了され続けるのである。【愛しのモーツァルト】彼の音楽に心奪われた者は誰しも必ずや、その気持ちに浸る事となる。今日耳にしたごくごく小さなシンホニーですら、モーツァルトを愛するきっかけとなるに充分な美質に溢れている。【モーツァルトを聴こう!】そこには最上の【美】と言い尽くせぬ程の癒しの世界が広がっている。生きる喜びですら、ここから容易に得る事が出来る。天才ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト!実に愛おしい存在だ。
(ルチアーナ筆。)