若き息吹!。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

再三表明した様に私は
昨年の秋、
最後のリサイタルを催し
現役の歌い手としては
その活動に完全に終止符を
打った。
しかし、それは必然的に
次世代を担う新たな才能を
育み導き出す為に
私が成すべき
仕事の更なる展開を旺盛に
前進させなくては
ならない時節の到来を
意味している訳で、
その認識は私自身が
最も重く意識している
所である。
若き芸術的息吹は
刻々と芽吹いては
雄々しく育ちつつある。
しかも、その数も著しい。
私のリサイタルで
伴奏を務めてくれた
塚越恭平くんも、
そうした若き才能の
息吹を大きく感じさせる
逸材だ。
彼は程なく今、極寒の
ウィーンへ二度目の研修に
向かう。その成果は又、
彼のピアニストとしての
音楽的向上に大きく
寄与するであろう事は
疑う余地はない。
何んの屈託もなく
晴れ晴れと清々しく
芯のしっかりした華々しい
その音色は聴き手に安心感と
心の幸運すら与えてくれる。
芸術の持つ不滅の価値と
実直に向き合い、若さを糧に
音楽の深い内容と
同化する。彼には
それが出来ると
私は確信している。
今春4/29・30の両日
私の母校であり彼も又
現在、在学する
東邦音楽大学の祭典で
彼はフリープログラムにて
連弾を含む多くの
レパートリーを
披露する事となっている。
大学祭であるから
当然鑑賞は無料対応である。
どうぞ、この若き才能に
ご興味お有りの方は
春風漂う大学キャンパスへ
是非お運びの程を…。
若き才能の息吹に暫し
触れて頂ければ幸いである。
(ルチアーナ筆。)

★キャンパスの所在地は
埼玉県・川越である。
また恭平くんのピアノも
さることながら
我が国きっての名手
ヴァイオリンの
天満敦子、恭平くんの
師でもある藤井一興
両先生のコンサートも
無料開催される。
滅多にないチャンスで
ある。世界レベルの
最高峰の演奏を
身近に感じて頂ける
本当に素晴らしい
機会でありご期待
頂ける筈である。
その他極めて高水準な
コンサートが多数予定
されている。
【先生方のコンサートは
事由により中止もあり得る
ので、そうした際は
ひらにご容赦の程を…。】