44年前!音高生の私が見た…!。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

1971年9月東京文化会館にて
上演されたNHK招聘イタリア歌劇団の
ヴェルディの歌劇「リゴレット」公演。
初来日のテノール、
ルチアーノ・パヴァロッティが
マントゥヴァ公爵を演じ
ルイズ・ラッセルのジルダ
ピーター・グロソップの
タイトルロール。
日々、歌の魅力の虜となって行く
若き日の私に
取って、この公演で
繰り広げられる歌と奥深い
物語の世界はまさに
夢の様な衝撃的光景であった。
この世にこれ程までに美しい
芸術が存在するとは…!
私は熱き感情の高まりを
おぼえつつ、会場の席で
ひたすら、食い入る様に
偉大な名歌手達の歌唱と演技に
引き込まれ見入っていた。
44年前、私は音高生、声楽科
在学中の真面目(?笑)な生徒で
あった。これは、まさにその時の
その映像だ。都合4回行われた
何回目の公演かは分からない!。
私が会場にいたその日NHKのカメラが
そこにあったか如何かも
残念ながら記憶に定かではない。
しかしこの貴重な古き映像に
今また接すると時代の流れと共に
決して色褪せない真の芸術の価値を
改めて認識させられる。
音声、映像共に劣化は著しい…が
しかし、その芸術的輝きは
決してその光を失う事はない!。