昭和30年代から40年代初頭に
かけてチャンネルは首都圏では
No.4であったか…?記憶が
定かでなく申し訳ないが
確か毎日曜日のゴールデンタイムに
一時間番組として、そのものズバリ
【ディズニーランド】と言う
番組がオンエアーされていた。
若い諸兄には初耳の事と思うが
まだ健在であった
ウォルト・ディズニーが必ず
前説に登場して、
(当時な当然フィルム撮影による)
オンエアーの内容を分かりやすく
話してくれる。当時、我々の世代に
取ってはまさにパラダイス。
VTRも何もなく、
どこの家庭も14.5インチの
モノクロ・ブラウン管TVが
主流。カラー本放送が始まる
はるか以前の話である。
しかしそれでも当時の子供達は
この夢を運ぶ初老の紳士の
暖かい微笑みと柔和な面持ちに
心躍る想いで毎週チャンネルを
合わせたものだ。
ディズニーランドには4つの国が
ある。おとぎの国。開拓の国。
冒険の国。未来の国。…だ。
毎週、どの国からの話題が
オンエアーされるのか!
それがTVの前に陣取る
子供達の注目の的だった。そして
その子供達が最も喜んだのは
番組冒頭のナレーションが
「今日のディズニーランドは
おとぎの国からお送りします。」っと
アナウンスした瞬間だった。
当時の子供達はそれに狂喜乱舞した
筈だ。おとぎの国からの放送は
たっぷり一時間アニメーションの
オンパレード。当時の民放は
その殆どが一社提供。今より遥かに
本編が長かった。TVの前に
釘付けになる子供達、日曜日夜の
風物詩であった。それから
半世紀余り、相変わらず
ディズニーワールドの人気は不動の
ものだが、私がかつて体験した
TVでのもっと身近な
関わり合い等は、どうやら
影を潜めてしまった様だ。
映像、音楽、情報etc。あらゆる
ものが日進月歩、技術革新の波
著しい中、加速的に
その取り込める量も膨大になりつつ
ある状況、そんな流れにあって
只々、昔を懐かしむだけではないが
今少し落ち着いて昔、我々が
胸躍らせて楽しんだ毎週一度の
待ち遠しい時、VTR時代に
育った子供達には決して分からない
ワクワク感を思い出し、願わくば
ちょっとばかりタイムスリップ
でもしてみたいと思う団塊の世代は
私一人ではあるまいと感じている
次第だ。
ディズニーランドは進歩と調和を
永遠のテーマに昔も今も
歩み続けている。その姿勢は
決して揺らぐ事はないのだと
思う。ウォルト・ディズニー!
やはり史上稀に見る天才にして
興行主。そして何よりも偉大な
芸術家であったのだ。
私はその事、ただ一つを持って
彼を高く評価している。
(ルチアーナ筆。)