ただだだ祈るのみ…”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

3.11。あの日から三年の月日が
経過しようとしている。
東日本大震災のあの未曾有の
被害は筆舌に尽くし難い正に
悪夢の時であった。そして今尚
この災害の爪痕は癒える事なく
人々の心と身体に痛烈な傷を
負わし続けている。
復興の道、尚その道のり険しく
人心は止めどない不安と悲しみに
苛まれているのが現状だ。
ひたすら行政の手が隅々まで
行き届く様、念願するしかない
状況ももどかしい限りだが
やはり致し方ないとしか言いようが
ない。そんな中、
6年後東京開催となる
オリンピック。しかし私は何度も
指摘して来た様に、こんな事が
本当に最善の選択だったとは、
今日に至っても尚やはり思えない。
あの丸裸同然となった東北の
大地を見た時、これを復興するのが
急務であり人々に安心を享受
出来る街づくりを推し進める事の
方がはるかに緊急性と重要性を
要している。この見地から言えば
あえて公共事業の予算は挙げて
復興計画に向けて優先される
べきだろうと私は思う。
地元でも、オリンピック計画の
あおりで建築関係の資材、人員が
すべからくオリンピックに優先
されるのではないかと危惧される
に至っているのだ。そして
この懸念はこれからも決して
払拭される事なく、人々の大きな
不安材料となって行く。
日本は自然災害多発国である。
地震、火山、台風、始め
多くの地が被災している現状を
どう捉えるのか。
もし万が一、オリンピック開催中に
大きな災害が発生したら
どうなるのか…!。考えただけでも
空恐ろしい。事ここに至っては
今更何を言っても詮無き事と
諦めてもみたが、やはり被災された
多くの人達の現状を考えれば
今やるべき事の何たるかを
思わない訳には行かない。
東日本大震災、犠牲となった多くの
方々のご冥福を祈りつつ、
原発事故により心ならずも
故郷を離れざるを得なくなった方々
重なる苦難に苛まれ日々過ごして
居られる方々、全ての方々に
対して、今はただお見舞いを
申し上げる事のみだ。
我が国がこうした自然の猛威に
立ち向かう事それは、ただ一つ真に
国民の命と暮しを守り抜くその
決意に立脚した姿勢が不可欠な
筈だ。そして3.11今日の
この日は日本国民挙って、復興と
更なる発展を祈願し、
【ただだだ強く深く祈る】それ
のみの日としたい私はそう考えて
いる処だ…。
(ルチアーナ筆。)