こんにちは。３Hメディソリューション株式会社公式ブログ担当です。

今回は、がん治療を受けている多くの患者さんが抱く「副作用が強いほど、お薬が効いている証拠なのだろうか？」という疑問について、専門家の見解を交えながら分かりやすく解説します。

多くの患者さんが「比例する」と感じている

がん情報サイト「オンコロ」のアンケート調査では、半数近くの方が「副作用の強さと治療の効果は比例すると思う」または「どちらかといえば比例すると思う」と回答しました。つらい副作用を「お薬ががんと闘ってくれている証拠」と捉え、治療を乗り越える力にしている方も多いことがうかがえます。

専門家の見解は「基本的には比例しない」

しかし、専門家によると、副作用の強さと治療の効果は「基本的には比例しない」のが医学的な見解です。効果の現れ方と副作用の現れ方は、それぞれ別のメカニズムに基づいています。そのため、「副作用が軽いから、効果も薄いのではないか」と心配する必要は全くありません。むしろ、副作用を上手にコントロールし、心身の負担を減らすことの方が、治療を計画通りに続ける上で非常に重要になります。

一部の薬剤では関連性が見られることも

ただし、ごく一部の分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などでは、特定の副作用（皮疹や甲状腺機能の異常など）が出た患者さんの方が、治療効果が高い傾向がある、という研究データも存在します。しかし、これはあくまで例外的なケースです。原則としては「副作用の強さ＝治療効果の高さ」ではない、と理解しておくことが大切です。不安に感じた際は、ご自身の思い込みで判断せず、主治医や看護師、薬剤師に確認してみましょう。