「救える命がある」との慈恵病院の姿勢を受け入れる形で、熊本市は赤ちゃんポストの設置を許可した。ドイツなど欧州ではすでに同様の取り組みがあるが、国内では初めて。幸山政史市長は「現実に遺棄される赤ちゃんがおり、最終手段としてこういう施設が必要という個人的な思いはあった」と説明。一方で「使われないよう、対策を取っていく」として、できるだけポストが利用されることのないよう、市役所内に24時間対応の「妊娠に関する悩み相談電話」を設置。相談態勢を充実させる考えだ。
慈恵病院は、新生児の産み捨てなどを減らすため、ポスト設置に向け、施設の変更許可を熊本市保健所に申請していた。病院の外壁に作ったポストの扉を開けると、中は気温36度の保育器になっており、赤ちゃんが入れられるとブザーが鳴り、看護師らが駆け付ける仕組み。設置を推進した蓮田太二理事長は「命を尊重する市長のお気持ちに感謝する」と話す一方で「一番の願いは赤ちゃんを預ける前の段階で相談してもらうこと」と強調。ポストにも、行政の相談窓口の連絡先を掲示するつもりだ。
預けられた赤ちゃんのその後は、<1>預けた親が名乗り出て連れて帰る<2>里親が預かる<3>特別養子縁組<4>児童福祉施設が預かる、などのケースに分かれる。
法的な課題も多い。産婦人科医院敷地内に子供を捨てたとしても、捨てた親は保護責任者遺棄容疑で逮捕されてきた。ポストに預けた場合については長勢甚遠法相(63)が3月の参院予算委員会で「身体、生命に危険を及ぼすことがなければ罪は認められにくい」と述べる一方、「犯罪の正否は事実関係に基づいて捜査機関が判断する」と発言。熊本県警では「一般論はない。預けられた子供の命を最優先に、個々の事案について対応する」と、必要に応じて捜査を行う方針だ。
子供が成長するまでの支援態勢、子供が成長した際の説明をどうするかなど、課題は山積。ポスト設置が全国に波及する可能性もあり、今後、国の明確な対応が求められそうだ。
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引越ししてネット使えるようになりました。私の立場は、赤ちゃんポストには賛成である。なぜなら、赤ちゃんポストにより救える命が増えるからだ。思い出していただきたい、過去には女子高生が子供を育てられずにロッカーや公衆トイレに遺棄し死に至らしめた事件があったことを。赤ちゃんポストは、死なせるくらいなら預けたほうがいいという考えが下にできていると思う。それに対して赤ちゃんポスト反対側の主張は、本来なら捨てられなかった子供が育児放棄したくなった母親のモラルハザードによってすてらることに対する懸念だと思う。しかし、赤ちゃんポストが人命尊重の立場に対して、反対派は捨てられる子供の精神的苦痛を重視している。結論としては、捨てられる子供の苦痛もあるが命を救うことを考えればポストの存在する意味は十分にあると思う。