話は少しさかのぼるが、ごんぞうが「サブスリー」を本気で目指すことに決めたのは、2010年4月のこと。それは突然のことだった。ほんの少し前まで、ごんぞうはまさか自分が本気で走ることを決めるとは思っていなかった。

 その昔ごんぞうは、いわゆる「デブ」。170cm、80kg。走ることはもちろん、スポーツが大の苦手。勉強においては、いわゆる進学校といわれるそこそこの学校にいたが、運動に関してはなにをやらせてもダメなセンスのない男だった。中学と高校のときに所属していたのは運動系の「卓球部」。県大会にすら行けない、パッとしない奴だった。

 実は、本気で走ろうと思ったことがあった。さらにさかのぼること、2004年11月。つくばマラソンを走り終わったあとの打ち上げで、仲の良い仲間6人を前にして、そのことを誓う。『サブスリー』になんとなく憧れがあって、それを達成している友人がカッコいいと思った。そして、長期計画(7年)で達成する!と宣言した。

 ところが、その翌年3月、会社の都合で転勤。その仲間とも離れ離れになり、いつの日か、その誓いは闇に消えてしまった……