SideJ


ニノが智を好きなのは知ってた。


「何?」


「ニノは智のことが好きなんだよね? それは今でも?」


ニノは苦笑していたが


「忘れられるはずがない。 別れたって気まずいだけ。 今は休止中だからそこまで会わなくなって少しホッとしてる。 せっかく告って付き合ったのにどうしてってなるでしょ


ニノからだったんだ。

だから余計に辛かったんだな。


「忘れろとは言わない。 だって、それは事実だから。 でも、ニノを大切に思ってくれている人はいるよ」


だからさ、その大切に思ってくれる人と幸せになれたらきっと智との恋人生活は思い出になると思う。


「今更、女性となんか無理だし。 だからと言って身近にいるはずないし」


「いるよ? メンバーはそうでしょ?


「そりゃそうだけど」


「いつも見てくれてる人いるでしょ? ニノには関係ないのかもしれないけどさ


ニノの家を出てしょおくんの家に向かった。

後はニノがどう思うかだから。


「しょおくん、何してるの?」


「ん? 年末どうしようかと。 ほら今年は紅白もカウントダウンも出ないからさ」


調べてくれてたんだ。

でも、家でゆっくり過ごしたいし俺にはやりたいことがある。


「年越しそば手作りしたいしおせちも。 だから家がいいかな」


「わかった。 楽しみにしてる」


しょおくん、凄く嬉しそう。

ほんといつも美味しそうに食べてくれるから今年は時間もある事だから考えてみた。

けど、こんなに喜んでくれるとは思ってなかったな。


「ふふっ、しょおくんも頑張ってよ?」


「え? 俺もなの?」


「もちろん、一緒に年越すんだから」


「まぁ、期待はしないで」


ふふっ、下手っぴなの分かってるから。

でも、きっと楽しいと思うから。


「で、どんな感じ?」


「大丈夫だと思う


「だいぶ解決したよな」


「そうだね、まーも少し良くなってきたし」


まーとはあれからLINEや電話で会話することがある。

別れて正解かなんて分からないけど。

まーが少し見直すきっかけになったんじゃないかな、


「そうだな、無理しなくなったよな」


心配することが少し減って。

しょおくんともっと向き合えるかな。


「しょおくん」


「ん? 潤、そろそろ俺だけを見てもらおうか?ある程度解決したんだ。 キス以外もいいか?」


そうだね、待たせてしまった。


「いいよ」


「ベット行こうか」


「うん」


これ、多分愛される側だよね?

初めてだけど不安ではないんだよね。

まだ準備してないからかもだけど。