SideJ


ずっとずっと好きで付き合ってもうすぐ7年。

大切な記念日の一つである。


嵐にならなかったらきっとしょおくんをもっと知ることは無かった。


付き合い出してから1度も浮気なし。

当たり前だけど当たり前とは限らない。


僕達は結婚できないからさ。

遊びで付き合っている人だっているかもしれないじゃん?


なのに、それを1度もすることなく毎日電話してメールして忙しいはずなのに僕のスケジュールを把握してくれて嵐が活動休止となった今もそれは変わらないからとても嬉しい。


「じゅーん? どうした?」


「ふふっ、幸せだなって」


「そっか。 それは嬉しいことだ。 潤には常に忠誠心だからな」


ふふっ、そうかな。

でも、基本僕の言うことに反論することは無いよね。


「そう言えばしょおくんは僕と付き合う前はどんな感じだったの?」


「え?」


「いつから好きかは聞いたけど具体的にさ」


今なら聞けると思うし今だからこそ話せることもあると思う。


「聞きたい?」


「うん」


するとしょおくんはゆっくりと思い出すように語り始めた。


ーーー


SideS


初めて会った時から可愛いと思っていて仲良くなるうちにだんだん潤を独り占めしたい気持ちになった。


毎回俺がちょっと意地悪なことを言ってもニコニコとしてるだけでさそれでも接してくれて俺なんか前に出れる奴じゃないのに一緒に頑張ろって言われた時は凄く嬉しかったし潤が言うなら頑張れるなって思った。


勝手に出した俺に学業を優先的にしてきた俺にデビューの話が出るなんて有り得なかったしどうすればいいんだと思った。

グループの名前決めてた以上は辞めることは出来なかったし。


デビューして多分ごくせんあたりか。

放送されて見てて正直凄くかっこよくてどんどん人気になってそのうち俺なんか見てくれないだろうなと思った。


年は上だけど学業優先だし新しいことに挑戦しても上手くは行かないし。

別に歌や踊りが上手い訳でもない。

だから、やる気に満ちてても反省会していてもどこかこれでトップになれるのかなって不安になる時もあった。


潤が大人になってなんか勝手に嫉妬して勝手に置いていかれた気分になって勝手に落ち込んで


距離が離れれば離れるほどどうしたらいいのか分からなくて・・・


それでも更に活躍して嵐が大きくなるうちにやっばり好きだなって思うことが増えて。


メンバーにはずっと気を使ってもらって多分分かっていただろうに何も言わずに泣いた時に智くんが受け止めてくれて。


そういう意味ではメンバーの陰ながらの応援もあって付き合えたと思う。


10周年の時に告るかすごく迷った。

けど、結局は告らず仕事を沢山頑張って潤みたいに注目されないとなって思ってやめた。

まぁ、それは間違ってはないけど勇気がなかったってのが1番だな。


それからズルズルして。


ハワイの時に日本じゃないからかいつもよりも興奮してたからか潤は軽く酔っていたけど言ってみたんだ。 


本音って酔っている時や弱っている時こそ言ってくれると思ったからチャンスだと思ったし嘘つかれるのだけは凄く嫌だったから。


潤は泣いてたな。


って今も泣いているけどな。


「そうだったんだ」


「うん、ごめん」


「逆に僕が好きだとは気が付かなかったの?」


それな。

それは何となく思ったことはあるよ?

もしかして好きなんじゃないかって。

でも、聞いてみないと分からないし・・・


「勘違いだったらショックだからなんとなくそうかもしれないと可能性が出てきてもその可能性を否定した」


それをしなければもう少し早く言えたのにな。

けど、後悔したってしょうがない。

だからなるべく喧嘩しないで毎日幸せでいられる日々を送ろうと思った。


一緒に住むことはつい最近だ。


けど、それまでは行き来したしなかなか時間が合わなくて愛し合えない日々もあったけど。

でも、そんな時はまたなりたいのかと。

時を戻したいのかと。


確かに戻したらどんなに楽か。

もっと早く付き合えてたし。


でも、戻せるはずないし。


その代わりいつも潤の意見に否定的にならないように最後まで聞いて。


連絡取り合って離れていても心だけは繋がっていようって思ったからなるべく毎日取り合ってたし潤のスケジュールを確認して潤に合わせることが多かった。


それが辛いとか苦しい気持ちになることは無かった。


忠実・・・


それだと潤の部下とかマネージャーとかのイメージとかになるかもだけど。


でも、ちゃんと向き合わないとすれ違ってしまうからな。


向き合って話して信頼しているからこそ忠実心でいられる。


例えば週刊誌に潤の記事があったとする。

彼女みたいな人が写っていてもちゃんと確認する。


不安になりそうにはあるけど潤に聞けば全てがわかるから。


潤の言葉に嘘はないと思っている以上信じない理由がない。


もし、嘘をついていても声や表情で分かるしな


付き合うことをメンバーに言えば反対することなく遅いともいわれずおめでとうとか良かったねって感じで歓迎してくれた。


たまに楽屋でイチャつくけどそれを温かい目で見てくれるからやっぱり嵐でいるっていいなって思う。


そう言えば忠実ってメンバーにも言えるよな。

信頼してるから違う意見が出てきても俺と納得しないような意見が出ても普通に受け入れられる。


今は休止中だから前よりかは減ったかもだけどそれでも会っているし。


感謝してます。


「潤、泣かないで?」


泣いてても可愛いけど俺はそろそろ潤の笑顔が見たいな。


「しょおくん」


「ん?」


「聞いてよかった。もっと好きになった」


「そうか」


それは嬉しいことだ。

話すことは迷っていたけど潤が聞きたいと言うなら話すべきだと思った。


俺も話してスッキリしたし更に好きになった。