SideO
俺達が誰と付き合っているかどうかそういうのは全部何となくで察する。
本当にそうなのか違うのかは誰も分からない。
「どうしたの?」
目の前には落ち込んでいる翔くん。
「松潤が熱出たから心配で行ったんだけど」
「そっか。 おいで?」
なんか言われたのは理解した。
心配して行ったけど帰ってきた。
「俺が心配なだけだから」
翔くん、気づいてないのかな。
無意識なのかは分からないけど翔くんは松潤のこと好きなんだなって思う。
それを言わないのは俺はずるいかも。
けど、翔くんが自分で気づいたら俺は背中を押すよ。
俺は翔くんを支えたいだけ。
いつも俺は翔くんに助けられてるから。
支える形は色々とあるからね。
「心配することがいけないことじゃないと思う。松潤は後悔してるかもね」
「どうして?」
松潤が翔くんを好きかは難しいけど。
でも、きっと後悔する時が来ると思う。
「そのうち分かるよ」
「いつもごめんね」
翔くんは甘えられないんだ。
俺にしか。
「いいんだよ」
翔くんが甘えてくれれば。
甘えられる場所が俺なら俺のそばにいたらいいんだ。
翔くんも松潤と同じように頑張りすぎなんだ。
そういうところは似ているからどっちも素直になれないんだなって思う。
「ん、泊まっていい?」
「んふふ、いいよ。 俺が泊まって欲しいなって思ってるし」
「ありがとう」
夕飯一緒に食べながら翔くんの様子を見る。
落ち着いているけどまだ落ち込んでいる。
「翔くん、落ち込み過ぎ」
「うん」
「んふふ、大丈夫だよ。 明日は寝ないで観察してるから」
「いつも寝てるのに?」
「たまには鋭い時もあるだろ?」
「ふふっ、まぁね?」
「んふふ、でしょ?」
それから風呂に入らせた。
それから俺も風呂に入り出るとボーっとしていた。
翔くん、一人でいるとそんなふうにボーっとする時間あるのかな。
仕事人間だからな。
なさそうだし心配だ。
「翔くん?」
「あ、ごめん。 ボーっとしてた」
「大丈夫、普段ボーッとする時間ないでしょ」
「ないよ。 全然ない。 仕事のことばかりだけどそれはそれでいいし。 そんな生活だから彼女だって」
なるほど。
彼女がいたから余計にそんなふうに落ち込みやすくなってるのか。
最初に翔くんの異変を感じ取って俺は無理矢理翔くんの家に行った。
「じゃ、俺がいる時はそんなふうにできる時間があるんだね?」
「うん、智くんはいつもゆったりとしてるから自然とそうなる」
「良かった」
翔くんは1回潰れたことあるんだから。
「嬉しかったんだ。 特別って言ってくれて」
「え?」
「自分に自信なんてない。 みんな間違ってる。自信が無いから努力するしかない。 だから智くんの言葉が嬉しかった。 沢山頑張ってるって言ってくれる人なんかいるわけない」
そうだな。
翔くんは多分一番裏で頑張ってる。
翔くんの勉強、努力の範囲がとても広い。
「これからもそれはきっといいことに繋がると思う。けど、倒れるほど風邪ひくほど頑張るのは違うと思うよ」
翔くんは俺にぎゅっと抱きつき
「大丈夫だよ、智くんが止めてくれるでしょ?」
と言ってきた。
そりゃ止めるけどさ。
「寝よっか」
明日も翔くんが元気でいてくれたら幸せでいてくれるならそれでいいや。
