病室に着くとしょおくんは眠っていた。

「しょおくん・・・」

そっと手を握った。
温かい・・・

「ん・・・」

「しょおくん!!」

目が開いたしょおくん。
良かった。 しょおくんが目を覚ました。

「潤!! 何で来てるの?」

「しょおくんが心配だったんだもん」

しょおくんは溜息をついて

「来なくていいのに。 てか、生きちゃったし」

しょおくん、生きたくないの?
僕には分からない。
だって、もったいないもん。

「僕が相葉さんに聞いたの」

「バカ・・・」

「ふふっ、しょおくんが大切だからね」

しょおくんは僕の手をギュッと握って

「何でだろうな。 潤を見てると思ってきたことと反対なことばかりしている」

そうなの?
僕にはよく分からないけど。

「潤、怒ってないの?」

不安そうに聞いてきた。

「怒ってないよ? 相葉さんの話を聞いてそう思った。 僕のために怒ってくれたの? ありがとう」

「え?」

「僕の為に怒ってくれる人なんていないからね」

僕の為に怒ってくれる人なんか見たこと無かった。 

「変な人だな。 正体分かった上でも来てくれたんだろ?」

「うん、だって、しょおくんはしょおくんだよ?それに、カッコイイね?」

しょおくんはみるみると頬っぺたを赤くした。

「・・・ありがと//」

ふふっ、カッコイイのにね?
可愛くなっちゃった。

「しょおくん、どこにも行かないで?」

そう言うとしょおくんは

「そんなこと言われたら戻りたくなるじゃん」

と言って困った顔をしていた。

「どうして? 退院したら何処に行くつもりなの?」

そう聞けばしょおくんは呆れた顔をして

「俺さ人間じゃないんだよ? 血を飲まなきゃ生きていけないわけ」

「それの何が問題なのかな? 僕はしょおくんにならいいよ?」

するとしょおくんは僕を睨んで

「雅紀みたいなことするんだな。 てか、雅紀の時よりも止められないかもしれない」

「え?」

「月下美人の香りはヴァンパイアにとって強烈だ。 思わず欲しくなるような香りと捉えるか逆にこれ以上近づけない香りと捉える」

両方なんだ・・・

「俺にとって潤は欲しくなるような香りがする。雅紀の時は何日かに1度と決めていたが絶対に無理だ。 今はまだ弱ってるから保てるけど退院したら保てねぇ」

そうなんだ。
でも、しょおくんだもん。

「ふふっ、いいよ? それでも。 僕は怖くない。恐れてるのはしょおくんの方だね? 僕は大丈夫だから遠慮なく吸っちゃって?」

するとしょおくんは頷き

「俺は・・・怖い。 自分がいつどうなるか分からないから」

そっか。
どうなるか分からない。
暴走とかしちゃいそうだから?
具体的な怖さが分からないよ?

「僕が守ってあげる。 しょおくんが怖くないように」

そう言うとしょおくんは

「ほんと変な奴。 まぁ、でも潤の仕事はないなトップを倒してきたからな」

「え?」

「そいつを倒せば増えることは無い。元を倒せばそいつが作ったコウモリが消える。 コウモリを作るのはトップしかいない。 コウモリに喰われて噛まれてヴァンパイア化 になるわけだけらね」

え? どうしてトップとなの?
それに滅多に見られないはず・・・

「じゃあ、しょおくんは?」

「俺は最終的に力を放たれたから俺だけ変わらない。 と言うか俺がトップの力を受け継いだって感じかな 」

倒したのも凄いけどトップに認められたってこと?

「凄いね?」

そう言えばしょおくんは目を真ん丸くして 

「は? 凄いも何も恐ろしい奴だと思わないの?」

と言った。

僕はそんなことなくて。

「全然怖くないよ? 」

「分かった。 そこまで言うなら行かない」

「ほんと?」

しょおくんはプイっとそっぽを向いて

「嘘は言ってない」

僕にとってはとっても嬉しかった。