僕はこの海は好きだ。
好きな理由はお姉ちゃんやママ、パパが楽しそうだったから。
海水浴・・・僕も楽しいけど泳げないし潜れないし。
だから、子供の時は浮き輪で頑張ってたけど。
大きくなるにつれて泳げない僕は恥ずかしかった。
プールは泳げるけど。
潜ることは苦手なのに変わりはないからジャンプとか無理。
そっと入って見たいな。
そんな情けない僕に教えてくれる彼は何度も会ったことはある。
けど、あまり話したことは無いから話しかけられたのはビックリした。
「あの、どうして教えてくれるの? 」
そう聞くと
「ふふっ、それは夏を楽しんで欲しいから」
夏を楽しむ?
僕は分からない。
人生、楽しいことばかりじゃない。
大人になってくると楽しいと言う感情はだんだん消えかかってきた。
大学に通ってはいても将来が決まらない。
中途半端に生きている僕に楽しいと思えることがいけないと思っている。
だから楽しいというのは正確には消しているかな。
お姉ちゃんは立派なモデルさん。
ママはパートしてる。
パパは僕が16の頃には亡くなった。
それから海水浴に行くことなかったから僕は一人で行くようになった。
海を見ることは好きで海を見ていると嫌なこととかモヤモヤしてることがなくなっていて席によって見える景色が変わるのも凄い。
水着に着替えされた時何年ぶりだと思った。
手を繋いでくれて一緒に潜ることになった。
怖かったけど、力強い手があってちょっとだけ海の中を見るようになった。
お魚さんいっぱいだし、綺麗な珊瑚さんとカクレクマノミも見た。
息が苦しくなってきたのを彼は見て空気を吸えるように海の中から上を目指して引っ張ってくれた。
「大丈夫?」
「ちょっと苦しくなっちゃって。でも、綺麗でした。」
「そっか。 綺麗だと思ってくれて嬉しい」
カッコイイ人だな。
そして、優しい人。
「あの、お名前は?」
なんて呼べがいいのか分からなくて名前を聞いてみた。
「櫻井翔、21、んー、夏はそこで働いている」
うん、毎年見かけているけど夏以外はどうしているのだろうか。
「ん? ふふっ、どうした?」
あ、つい、じっと見つめちゃった。
「君は? 毎年来てくれてるけど名前は分からないからさ」
「松本潤です」
するとにっこりと笑って
「潤ね? 大丈夫、ここの海は綺麗だけどそこまで遠くまではいけないからな」
なるほど。確かに線がある。
「今日は終わりにする? もう1回潜ってみる?」
「終わりにしときます」
もう一回はちょっと・・・
息がもたないし。
「分かった、家に上がって?」
「え?」
「いいから」
しょおさんに腕を引っ張られるままお家に入った。
「シャワー使って?」
僕は頷いてシャワーを浴びた。
終わるとバスタオルと新しい服が置かれていた。
着替え終わると
「ちょっと気になってさ。 シャワーはあっても人が多いと危ないかなと思ってさ。」
危ないとはどういうことだろ?
それから沢山お話して。
しょおさんは毎年夏はここを手伝っていてここは友達の家なんだって。
しょおさんとは2つもうすぐで1つ違いに。
もうすぐで僕の誕生日になる。
しょおさんに誕生日教えたら誕生日祝うことになって。
僕の誕生日祝ってもらえるなんて思ってもなかった。
「いいの、もちろん、家族との祝いの方が大切だから無理しなくていいんだけど。 友達になったわけだし」
お友達・・・
お友達はあんまりいないから嬉しい。
年上の人とお友達なんて初めてだし。
「ありがとう、嬉しいです」
するとしょおさんは嬉しそうに
「俺も、よく話す友達ってあんまりいないからさ。」
ちょっと恥ずかしそうに話した。
すると下の階から
「翔くーん、手伝って!! 」
男の声が聞こえた。
「分かった。 じゃ、帰るのも泊まるのも自由だよ。 もう少しゆっくりしたいならゆっくりとしていきな」
そう言って下の階に行ってお店を手伝いに。