SideS

俺のお姫様は可愛くて素直でいつも楽しさを教えてくれる。

初めて見た時何となく暗いなとは思ったが。

何か言えない事があるのではないかと思ったら気になってきた。

たまに聞くお姫様への悪口。

職員室でよく聞かれるのは何故か。

生徒が避けるのは何故か。

意味不明だ。

話してみると意外とぶきっちょさんなんだなって。

でも、俺たちは見た目も中身もいいからかとても注目されてしまう。

嫌ではないけどたまに面倒になる。

演じなきゃいけないなんて。

今は俺の恋人。

正式に言えば俺たちの恋人になるんだけど。

まぁ認めてあげるけど。

でも、やっぱり潤を独り占めしたい思いはある

「どうしたの?」

理由は分かってはいるけど。

「だって、智が卒業しちゃうもん」

もうすぐ卒業式。
智くんが卒業しちゃうから寂しがっているのだ

「俺は来年だけど」

「もぉ、それ言っちゃやだ」

可愛い。
でも、人生は前に進むもの。

「潤、卒業しても会えるよ?」

「え?」

「潤が会いたいと思うなら会えるでしょ? 潤の家で会えばいいでしょ?」

会えない時間は増えるけど会えなくはない。
急にガラガラと空いた保健室のドア。

「智くん?」

智くん、泣きそうな顔してる。
雅紀と何か?

「どうしたの?」

潤がそう聞くと智くんは思い詰めた顔をした。

「雅紀と何かあった?」

「別れようって言われた」

は? イヤイヤ、何故そうなる?
仲良かったでしょ? 

「イチャイチャしてたんでしょ?」

「うん、あのね。 マサがね? 僕が狙われてたのを助けてくれたの。」

それならなんでだ?

「うん、良かったね?それの何がいけないの?」

「マサ、怒ってるの。」

あー、それは・・・

「答えられる範囲で答えて? 誰に何をされた?」

「バスケ部のマサを尊敬してる後輩が僕にキスをしてきたの。 僕、逃げれなかったの。 壁ドンみたいに身動き出来なくて」

使い方ちょっと違うような。
理解はできた。

「それを見てたんだね? 雅紀が」

「うん、マサ、その後輩に思いっきり頬っぺたを叩いたの。」

「そしたら?」

「僕ね、そこまでして欲しくなかったの。」

あー、まぁね。

「まーは智が好きだからでしょ? 叩くのは良くないけど。」

「マサ、バスケ部やめちゃうかも」

「分かった。先生は見てたわけ?」

「見てない。 僕に自覚が足りないからこうなるって言われて。 思わず叩いちゃった。」

まぁ、少し冷静になった方がいいな。

潤、そんな顔しないでよ。
傷ついてるのは2人の問題だ。

「智くん、つまり。 仲直りしたいの?」

あれ? 智くんは首を横に振った。
最近の智くん可愛いからな。

「じゃ、俺と潤と暫く一緒にいる?」

「うん」

時間が必要だと思う。
時間が経つにつれて考えは変わっていく。
その結果がどうであれ2人がそれでいいならそれでいいと思っている。

「潤、先帰ってるね?」

「うん」

「智くん、行こ?」

「うん」

とりあえず潤の家に向かった。
合鍵で入ってベットに誘った。

「智くんさ、塗り替えちゃっていいわけ?」

一緒にいるってことはそういうことなんだけど

「んふふ、いいよ? 翔くんはいいの?」

まぁ、可愛いもんね。

「抱けなくはないよ? 智くん。 確かに潤が1番好きだけど智くんも好きだよ? みんなそういうことでしょ? 1番はいてもやっぱり5人が好きってことなんじゃない?」

だから三角形でも浮気にはならない。

「うん。」

「まぁ、雅紀とは想像つかないけど」

智くんは想像したのかクスクスと笑った。

「んふふ、どっちも出来なくて終わりそう」

笑顔になって良かった。

でも、まだたまっているでしょ?

1度スッキリしようね?