SideS
2つの心・・・そんなの酷いだけじゃん。
でも、誰にも治せない・・・治せるなら治す薬が欲しい。
俺の大切な人を傷つけた・・・。
俺の写真を合成した奴が許せないけど、それ以前に潤を助け出すのが優先だ。
「潤・・・」
1人ぼっちな潤。
一緒に帰ろ?と言っても嫌がるんだよな。
だから、俺は毎日潤の所へ遊びに行く。
「しょおくん、来てくれたの?」
「当たり前、俺は潤の恋人だし、俺の全ては潤がいないと駄目なんだよ?」
「ふふっ、嬉しいけど、恋人じゃなくてもいいよ? だって、僕は・・・ね?」
分かってる。 今の潤だからこうして話してられるしここにいるし嬉しそうに笑う。
「それも含めた上でなんだけど?」
そう言うと
「もぉ、うれしいけど、僕が嫌なんだよ?」
断られる毎日。
あの日までは・・・合成写真が出回らなければそんなことにはならなかった。
「でも、1人で怖くないのか?」
そう聞けば
「怖いよ? 今日だって苦しかった・・・そんなふうになって辛いけど、僕の罰だからしょうがないよ、信じられなかった僕がいけないから」
自分を責めちゃう潤。
「1人で抱え込むなよ・・・雅紀も心配してるし、今日こそ帰ろ?」
潤はそう簡単に頷くわけない。
「まーにも迷惑かけちゃいそうなのに?」
「迷惑だなんて思ってない、一日だけでもいいからな?」
そう言えば渋々頷いた。
「懐かしい・・・」
嬉しそうだった。
俺の家に来たら潤が
「しょおくん、好き」
ギュッと抱きしめられた。
「やっと言ってくれた、待ってたよ?」
「懐かしくて言いたくなっちゃった」
「これからも何があっても離さない」
潤は迷ってはいたけど頷いた。
「じゃあ、しょおくんの甘い蜜ちょうだい?」
え? あれから1度もしてなくて・・・
俺も別にどうしてもな訳じゃないし、潤の気持ちが大切だと思ったから。
「いいよ」
潤に俺は沢山甘い蜜を注いだ。
潤も俺に沢山甘い蜜をくれた。
「甘い蜜の味、忘れんなよ?」
「ふふふっ、しょおくんこそ忘れちゃダメだよ?」
潤の香りが充満すると当然来る潤を苦しめる奴。
潤は俺にギュッとしがみつく。
「今日こそ俺のモノになれよ?」
「やだ!」
「んー、じゃあそっちが俺のモノになる?」
「俺に言ってんの?」
なるほどね、諦めかけた?
それとも2人手に入れば最強とか?
「いつも飲ませるてるの俺にも飲ませてよ」
「しょおくん!?」
「大丈夫、絶対に潤を守るから」
俺はそいつの甘い毒を飲み始めた。
潤がいつも甘いと言う毒を。
確かに甘くて飲みやすい。
「美味かったよ」
「何故変わらない?」
何故? それも分からないだな。
「ふふっ、分かっちゃった、強く思う気持ちがあるから何も変わらなかった」
潤は驚いてる顔をしてる。
「今の潤が飲んでもきっと大丈夫、少し変わっても元に戻るから」
そう言うと潤は
「ほんとに?」
「潤は俺を信じられないのか?」
そう言うと首を横に振った。
「なら、大丈夫だ」
潤はゆっくりと息を吐いて
「僕も飲む!」
あいつ、嬉しそうだな。
そりゃそうだよな、好きな人を操れるんだから。
潤は飲み始めた。
俺と同じ量を。
そう、ここなんだよ、ここからが本番・・・。
あいつは潤に吹き込むんだ嘘の情報を。
こっちは心が繋がってる、なら、心で会話すればいい話だ。
潤に届け・・・そう思いながら話しかける。
「ん・・・頭痛い・・・」
向こうの方が強いか・・・
何故、嘘の情報でもそんなに強いんだ?
また俺の嘘情報か?
「ふふっ、ふふふっ」
潤は可笑しそうに笑ってる。
それもアイツを見て。
「さっきから笑ってないでやれ!」
「あんたさ、名前も名乗んなんて何者なの?」
「は?」
「もう、信じない、あんたを信じない、またまたしょおくんのこと勝手に嘘なことを言っちゃってさ、流石にこれは嘘だと思うに決まってんだろ?」
潤・・・?
「俺のこと愛してくれてるのはしょおくんだ、あんたじゃない、二度と俺たちの前に現れないで貰えない?」
するとアイツは消えた。
潤は俺を見て嬉しそうに笑って
「大丈夫だったね?」
俺はそんな潤をギュッと抱きしめた。
甘い毒は人の心を弱くさせる効果があるらしい
全く、なんでそんなもんがあるのか分からない。
けど、もう潤が二度と変わることはない。
特効薬は俺の蜜だと分かったからだ。