僕はどうして断れないんだろう。
後から疲れるのにどうしてダラダラと続けてるんだろう。 気持ちいいけど、なんか違う気がするのは分かってる。
しょおくんは何となく避けてるように見える。
何で? でも、こんな僕といても楽しくなんかないよね。
撮影が終わり今日は旬だけじゃ無かった。
みんないたからやっぱり楽しかった。
気持ちが明るくなって今日は酔わないうちに帰ろうと思って先に帰ったんだけど・・・真央ちゃんが追いついてきた。
「あれ? 真央ちゃんも帰るの?」
そう聞くと
「うん、ちょっと話があるの」
「俺に?」
「うん」
なるべく人通り少ないかつ、見られないところに来た。
「俺に話って何?」
少し恥ずかしそうにして
「潤くん、旬と付き合ってたりするの?」
そう聞かれた。
「何で?」
「旬は潤くん狙いなのは分かってたから」
「で?」
「でも、ごめんなさい、私も潤くんが好きなのだから付き合って欲しいです」
え? 僕のことが好きなの?
旬も真央ちゃんも?
真央ちゃん・・・
ビックリしたけど・・・
「よく分からない、そういう意味で好きとは見てないけど、あんまりデートも出来ないし、真央ちゃんにはもっと素敵な人と出会うと思うよ?」
「お試しからでもいいの、3日間でどう?」
お試し・・・
そうだね、僕の気持ちはイマイチ分からない。
好きだなって思う時もあるけど、好きじゃないって思う時もある。
「いいよ、3日間よろしく」
それに・・・真央ちゃんが好きなら旬と別れることが出来るしね。
それから家に帰った。
でも、また撮影が入るからあんまり時間は取れないかな。
「どうした?」
「え?」
「悩み事?」
「んー、うん」
「なんでも言ってみん?」
「しょおくんは彼女とかいるの?」
そう聞けば
「それは・・・今はいないかな」
「デートとかしたことあるの?」
「あるよ、何回かは、彼女でも出来たの?」
「彼女なのかな? イマイチ分からない」
そう言えば
「なるほど、彼女か分からないけど、好きかとしれないと?」
「うん」
「ふふっ、好きならプライベートでもっとその人のことを知ってからじゃないのか?」
「なるほど」
しょおくんは僕のことをじっと見つめて
「後悔しない選択が大切、好きな気持ちは大切、2人とか迷ってるとかならどっちといた方がどんな感じなのかだよ? まぁ、でも、デートは程々にな?」
「うん」
「ふふっ、役に立った?」
「ありがとう」
次の日は真央ちゃんのお家にお邪魔した。
んー、なんかね友達って感じ。
それ以上は多分出ないんじゃないかな、ちょっと上の親友ぐらい。一緒にいるのは楽しいし、年下のお友達出来たのは初めてだったし。
「潤くん、旬くんとは恋人じゃないの?」
「え?」
「私は同性同士の恋はありだと思ってる、だからてっきり旬くんとは恋人なのかと」
そう言えば僕も男同士にあんまり抵抗がなかった。
「恋人じゃない」
「そっか、なら、私も恋人ではないね?」
「え?」
「プライベートの潤くんって可愛いね、恋したのか今じゃ分かんなくなって来たよ、思い出だけ作らせてね?」
思い出? 僕との思い出を作るって要は好きだったにするってこと?
「ほんとにいいの?」
「潤くん、気持ちの大きさの違う人と付き合ってたら辛い、大きければ大きいほど、旬くんとも気持ちの違いが大きいなら本格的になる前に別れた方がいいよ」
真央ちゃんはもっと前にでも経験したことあるのかな? でも、真央ちゃんの言葉で旬の行動を思い出した。
何となく触れていたけど、好きだから?
それなら眠られたとか・・・酔わせたとか、記憶がないことが納得いく気がする。
「ありがとう」
それから僕は旬の所へ向かった。
「お誘い?」
「旬ってさ・・・俺のこと好きなの?」
「そりゃ、好きだよ」
「恋として?」
すると旬は驚いた顔をしていた。
「それなら全然気づかなくてごめん、けど、無理だよ? 友達として付き合えないかな?」
お願いだよ・・・
せっかく出来た友達。
そう簡単には無くしたくない。
「分かった、悪かった、そんなに潤が嫌ならやめるよ」
「ありがとう」
「そんな顔されちゃ無理だって」
どんな顔? よく分からないけど友達としていられるのが嬉しい。
旬にはきっと素敵な人が出来そうだなって思った。