家に入って、早速話を始めることにした。

「そんな緊張しないでよ」  

何から話していいのか、なるべく優しく、はっきりと伝わって欲しい。  

「僕たちから少し話そうか?」

「俺たちが話さなくちゃいけないから」

翔がそう言うと

「簡単に済ませよ? 仕事でしょ?」
   
「僕としょおくんは有名な事務所さんにスカウトされて入った」

「で、その先輩達で嵐っていうグループ」

「ふふっ、メンバーは5人でその中のお二人、自己紹介でいいんじゃないかな?」
 
なるほど・・・。

「名前は櫻井翔、年齢は20以上、宜しくね?」

「松本潤、年齢は20、翔とは恋人です」  
 
え? オープンにしても平気だよな?
だって、しょおくん達は平気だったし。

偏見はなさそう、驚きはしているが否定する声はない。

「5人の話は潤くんたちから聞かせてもらったお願いと言えばいいのか分からないけど、親として大人になるまでしっかりと育てたいんだ」

「それ以降はどう思ったって構わない、3人も芸能界じゃ、ちょっと不安なんだよね、怖い世界もあることを分からないと思うから守ってあげたいんだ」

せめて、立派な大人になるまで。
それまで短いかもだけど、貴重な時間になると思う。

「俺は親がいなくても楽しい生活、5人でいれば生きていけるけど、やっぱり潤には必要みたい」

智くんは、潤くんのことを思ってるからってこと?

「親と言われてもまた手放されるんじゃないかと・・・嫌いなわけじゃないけど、いつかそうなる気がすると思うから、友達? もう少し深い仲でいれたらなが正直な意見かな」

「潤ちゃんが凄く楽しそうだったから、笑顔で帰ってきたなら俺たちじゃなくて潤ちゃんの親になってあげなよ」

潤くんだけの?

「雅紀の意見に近いな、親と言うよりもっと深い感情だから、一言で表せられないんだ」

しょおくんは3人の意見と自分の意見を照らし合わせたような意見だ。

「ふふっ、僕だけってどうなのかな?」

「ふふっ、愛されてるんだからいいの、甘えな? 潤が大人になればまた違った形になるかもだけど幸せが増えることはいいことじゃん」  

「でも、しょおくんも一緒」

するとしょおくんは

「んーじゃあ、今の戸籍にまだ父さんがいるからそれをなくそう? で、裏ではしっかりと面倒見てくれる人がいるって感じでいいじゃん?」

「潤と俺にとっては親だと思えばいいし、ほかの三人は友達として思うのもありだと思う、共通してるのは大切な人って思ってる、これでまとまる」
 
「それなら納得してくれるのかな?」

5人が納得したならそれでいい。

「潤、決まったらどうするんだっけ?」

すると潤くんは嬉しそうに

「約束して?」

そう言って小指を出してきた。

「潤は約束しないとどうなるんだ?」

「怒っちゃうよ、守らない人は針千本らしいけどそれは無理だから罰ゲーム」

潤くんって最強説なんじゃないか。
誰にも否定出来ないようなことをサラッと言う。

「どんな?」
 
「守るのに?」

すると潤くんは

「ふふっ、そんな事しなくてもってのは分かっててもしとくことが大切ってしょおくんが言ってたもん」

「ちょっと違うけど、まぁ合ってるか」

「んー、簡単そうだけどやりたくないと思うものにしよう」

張り切りすぎでしょ。

「しょおさんは分かりやすいよね」

「ふふっ、そう?」

「バンジージャンプしてもらおっと」

アハハ、確かに翔は高いの無理だもんな。
翔は泣くでしょ、そんなのしたら。

「いいよ? 守るから」

そうだね、守れば罰ゲームはないから。
 
「潤くんはね・・・、サクラにとってはお得なことばかりしか思いつかないな」

「なぁに、それ」

「ふふっ・・・」
 
聞こえないけど嫌な予感がしてきた。

「もぉ、僕だったらやだよ?」

「見つけた、二人とも同じものは」

「同じ? 翔も?

「パクチー鍋で」

「ふふっ、苦いよね」

なるほど、確かに大嫌いだ。

「ふふっ、いいね?」

「約束するよ」

友達よりも深い関係、年下だけど、でも、会えてよかった、楽しそう5人見てれば癒されるように感じる。

「ふふっ、みんな大好き」

「ふふっ」

しょおくんはそんな潤くんを嬉しそうに見る。
 
「そんなにゆっくりしてていいの? 仕事は?」

そうだ、行かなきゃ。

「潤、行こっか?」

「もちろん」

そう言って家を出て車に乗った。
窓を開ければ

「ありがとう」

「寂しいなら電話してきて? グループ電話しよう?」

「何それ」

それは聞いたことない。

「サクラも知らないの?」

「LINEのグループの電話だろ?」

「ふふっ、てことで潤くんも出来るね?」

何だかな。 でも、楽しみが増えたのは嬉しい。

「ありがとう、行ってきます」

ふふっ、2人は手を振りながら見送ってくれた。 こんなに幸せでいいのだろうか。

「翔・・・」

「ん?」

「いつもありがとう」

そう言うと翔はビックリしてたけど

「急にどうしたんだ? でも、嬉しかった」

仕事になれば嵐としての翔を見ることになるけど、こうして、プライペートで翔といれるのはくすくったい感じがする。
俺だけの翔はカッコイイな。

「なんか言いたくなった」

自然と笑顔になっちゃう。
どうしよ、だんだんと仕事場に着くのに。

「可愛い、その笑顔は俺だけのものな?」

「そんなの知らねぇよ//」

そんなの自然なんだから。

「ふふっ、しょうがないな」

「え?」

「潤は俺だけの天使だからな♡」

「は?」

「だから、嫉妬することは少ないってこと」

なるほどね。

「てか、俺が天使なわけないじゃん」

「俺だけのとちゃんと言ったじゃん」

「ふふっ、もー、翔だけの天使でいてあげる」

まぁまぁ素直じゃない?
そう思うと恥ずかしく感じた。

「ありがとう、好きだよ

「うん。」

着けばメンバーは既に来ていた。
しょおくん達のことを話せば

「んふふ、良かったね?」

「少しずつ潤ちゃんに戻ってきたね?」

相葉くんの言葉の意味がよく分からない。

「ふふっ、話しやすくなったってこと」

あー、そういうことか。
誰もあんまり話してこなかった、それは俺も話さなかった、そんな自分がすごく嫌だった。

大人って何だろう、カッコよくなればそれでいいのかと言うと全然違うし、甘えてていいのかと思うと違うと思った。だから、分からなかった、どうしたら嵐が大きくなるのか、その為には俺が引っ張れるところを引っ張りたい、やれるものはやれる、大人になればきっと決まってくるなんて思ってたかも。

「ふふっ、ありがとう」

潤くんたちを見てたら違うと思った。
まだ大人じゃないけど、あともう少しで大人なのに子供ぽい。 常に幸せで常に相手のことを考えて自分がどうするかを考えてる時間なんて少ないんじゃないかな。

「始まるよ?」

仕事上隣にいれなくても幸せ。
貴方の恋人はそんなんで落ち込んでいられない。

収録は楽しく始まり、楽しく終わった。
終わって楽屋にまだメンバーがいるからあんまり話せない、隠してるわけじゃないけど、からかわれるから。

3人が先に帰れば二人きり。

「ふふっ、俺の家来てね?」

「ありがとう、また後でな?」

「うん」

ふふっ、来てくれるよね?
お互いにそれぞれ迎えのマネージャーの車に。

「楽しそうですね?」

え? そんなに顔に出てか?

「そう?」

「櫻井さんが関係してます?」

「だとしたら?」

すると俺の胸にそっと手を置いて

「楽しければ、幸せなら誰とだって。 ただ、しっかりと巻き起こしてください、今の力じゃまだ少ないのと・・・」

「少ないのと、何?」

「愛が足りません」

「は?」
 
愛が足りないってなんでマネージャーに言われなきゃいけないんだ?

「感情揺さぶられてるようじゃダメですよ、しっかりとしてなくてはいけません、バレるのも時間の問題です」

なるほど、常に幸せだと思ってればバレないってこと?

「櫻井さんと会えてないと寂しいんですよね?なら、これからは一緒に帰ったらどうです?」

「え?」

どういうこと?

「お互いに気づいてますよ、気持ちぐらい。」

「え?」

「Jrの頃から担当させてもらえてますから」

「確かに」

「だから、これからは連れてきてください、または櫻井さんの方でも構いませんが、遠慮なく言ってください、その後は松本さんと櫻井さんが決めることです」

え? つまりは一緒に帰るのはありってこと?
で、それを決めるのは俺たち?

「ありがとう」

そう言うと

「大丈夫ですよ」

それから、家に着いて翔を待つ時間は料理して待ってよ。  

あっ、しょおくんに謝っとかなきゃ。
今日は寂しくないんだから。

送ると電話が来た。

「しょおくん?」
 
「分かりやすい、機嫌良さそうだね?」

そう言われて恥ずかしい。

「ん、そうだね」

「サクラがくるから?」

「うん」

「良かったじゃん」

「ありがとう」

てか、しょおくん、電話してていいの?
潤くんに嫉妬されない?

「ふふっ、やっぱりいなくても可愛くなっちゃった?」

「からかわないでよ」

そう言うと

「何が?」
 
合鍵で入ってきたのか・・・ってなんで気が付かないかったんだろう。

「来たから切るね?」

「楽しんで」

そう言ってしょおくんから切った。

「ん? しょおくんに連絡したら電話きたから」

「へー」

反応薄くない? もしかして?

「翔は嫉妬したの?」

「嫉妬まではいかないけど、微妙な感じはあるよ」

「翔も可愛いじゃん」

「ふふっ、そうか?」

「うん、そんな所は俺だけが見れるんだもんね?」

「そうだな」

夕飯を食べながら
 
「マネージャーになんか言われた?」

「なんもない」

「あのね、いいって言われた、遠慮しないくていいって」

そう言うと翔は

「良かったな? 」

そう言いながら嬉しそうだった。

「ね。これからは毎日いよう?」

「夜中に帰る場合は自分の家にするけど?」

「分かった」

ふふっ、大好き。

「潤、少しだけ私物置いてもいいか?」

翔が普段置いてるような物?

「いいよ、持ってきて?」

俺と一緒に住みたいって気持ちの表れでしょ?

「ありがとう」

さっき、一瞬だけ翔のことをしょおくんって呼ぼうとしてた。 Jrの頃のように優しい笑顔だったからかな? とっても嬉しかったからかな?

「翔くん・・・」

「ん?」

甘えたくてしょうがない。
今日は甘えたい、恥ずかしさよりも甘えたい気持ちが勝ったんだ。

「ふふっ、どうしたの?」

「いや? 今日は甘えたいの」

「いいよ? そんな潤は好きだよ?」

嬉しい。 ギュウギュウと抱くもやめて翔くんの胸の中に顔を埋める。

「ふふっ、可愛い」

そう言いながら髪の毛を撫でてくれる。
スリスリと擦り付けるようにする。
 
「こうしてあげたいけど、潤が欲しいな」

「いいよ? 沢山あげるから沢山貰って?」

そう言ってベットに誘った。

「ふふっ、今日の潤はエロそうだな」

「いつもエロいっていうのに?」

「ふふっ、そりゃそうだよ? 俺が愛してるんだから」

ふふっ、よく分かんない。
けど、愛してもらってるのはすごく分かってる。

「愛してるよ、翔くん」
 
そう言うと笑いながらも

「なんでくん付に戻ってるの?」

あれ? いやいや、そこは返すべきでしょ?
ムードないなと思うと笑っちゃった。

「何笑ってるんだよ」

ふふっ、翔くんってムードない人だっけ?
予想外のことで笑っちゃった。