Side S
潤のくしゃみは隣にいるとすごいよ。
助走がないから近くにいるとめちゃビックリするんだ。
「トゥーン」
あ、たった今くしゃみしましたよ? 俺にはそう聞こえるけど本人にとっては少し違うかも。
俺が大袈裟なのかもしれない。
くしゃみすると涙目で
「しょおくん・・・」
俺の名前を呼んだあと
「痛いよ・・・」
そう言って俺に触って?って目で合図してくるんだ。 可愛いな。 痛そうなところを撫でると
「ふふっ、気持ちいい」
少しでも痛みが和らぐなら何度でもしてあげるよ?
「治った?」
「うん、ありがとう」
ぎゅーっと抱きついて嬉しそうにする潤。
「なんで、僕だけこんなくしゃみなんだろう」
あー、しょんぼりしちゃったよ。
「って言っても答えられるはずないよね・・・うん、僕だって分からないんだから」
一人で自問自答しちゃったし。
全く・・・俺の恋人は可愛すぎる。
「何、笑ってるの?」
ぷーっと頬を膨らまして聞いてきた。
怒ってるのは分かるけど、俺には可愛いしかないからニヤニヤな訳で・・・
「もぉ、いいもん」
プイッとそっぽ向いて俺のそばから離れた。
あー、俺のせいか・・・。
自業自得なのは分かるけど、しょうがないじゃん! 可愛すぎるのが悪いと思わないか?
「じゅーん、ごめんね?」
慌てて駆け寄って抱きついた。
「うん、僕もごめんなさい」
潤は許してくれたみたいで俺にキスしてきた。
「ね、さっきからしょおくん、熱くない?」
え? そう? 元々温かい方だからな。
潤が俺の額を触ってきた。 ちょうど良くて冷まされるような気がする。
「熱いよ? しょおくん、風邪引いてるね?」
そう言ってテキパキと俺の服を脱がされた。
「クシュン・・・」
夜だからか? ここはあまり暖房が効いてないからな。
「ふふっ、可愛いね?」
人のくしゃみで笑ってるのは俺だけじゃないじゃないか。 潤だって笑ったし。
軽く睨むと・・・
「ごめんなさい・・・、可愛かったんだもん」
あー、またしょんぼりか。
「いいよ、それよりも・・・してくれるんじゃないの?」
そう言うとテキパキと服を着させてくれて俺を抱き上げてきた。 俺は病人でも歩けって。
「大人しくしてて」
こわっ、睨まれました。 少しだけだよ、ほんの少し動かしただけなのに。
黙って大人しくしていた。
ベットに着くと部屋が変わったからまたくしゃみが出た。 潤は冷えピタを貼ってくれて
「僕に移してもいいよ?」
それは・・・、キスしていいってこと?
そう思ってると
「ふふっ、キスしてきてもいいよ?」
って言ってきたから遠慮なくさせてもらった。
お互いに離してぎゅーっと抱き締め合って寝始める頃、潤はクシュンと可愛いくしゃみをした
そりゃそうだ。 毎回ではないからな。
おやすみ、潤。
くしゃみするのは構わないが健康には気を付けろよ?
あー、お前はこの時期花粉症だから花粉の方でのくしゃみが多いよな。 今年はおまじないしてるから結構効いてみたいだけど。