本当に正式な手続きをされていた。
でも、ずるい方法なのは確か。
そんな秘密を共有できることが嬉しかったから怒ることはなかった。
「ねー、学校の中、凄いね?」
ふふっ、潤には何もかも新鮮だからはしゃいでるよ。 初めて来たときにこんなには感動しなかったけど、良かったとは思ってる。
「気に入った?」
「ふふっ、うん」
潤のスキンシップが激しい。
学校なのに手を繋ぐし、抱きつくし。
まぁ、俺が嫌ではないから嫌とは言わない。
俺がどうかしてるのかな。 少しだけドキドキするときもあるから、ビックリしてしまう。
男同士でこんなにも手を繋げるのだろうか、抱きつくのだろうか。
他の人に抱きつかれたら気持ち悪い気がする。
友達同士ならいいけど、他の他人は無理だと思う。
とりあえず就職の資料を探しに資料室へ。
「ふーん」
見終わると潤が
「しょおくんは今、お勉強してる中で何が興味ある?」
え? んー
「考えたことないな」
「そこからじゃない?」
そう言った後、
「ふふっ、昼休みしょおくんは顧問の先生に呼ばれる。 悪い話ではないよ?」
え? 急に話の内容が変わったけど?
それ、本当の話なのか?
「信じるか信じないかはしょおくん次第だよ」
そう言って潤はニッコリ笑って次の授業に向かった。
顧問に呼ばれるって大会の話か? 確かに後、もう少しで引退試合だし。
昼休みになってのんびりと歩いてたら先生に呼ばれた。
何の話かと思えば推薦か。
プロサッカーチームからの。
俺なんかがそんなところについていけるのだろうか。 ドリブルなら俺よりも上手いやついるし、ディフェンスだって・・・。
まぁいい話ではあった。
そう思いながら戻ってると潤が来た。
「これも一つかもよ?」
そんなことなんて考えたことなかったからな。
サッカーは好きだ。 だけど、プロなんて思ったことはない。 そもそもここは元々そんなにサッカーで有名な学校ではないのに・・・。
でも、せっかく貰った推薦だから引退の時まで考えようかな。
「後、一時間終わったら今日は部活?」
頷くと
「見ててもいい?」
「いいけど、先に帰ってもいいんだよ?」
調査の為なんだし、初日だから疲れてるだろ。
「サッカー見るのが好きなんだよね」
へぇー、潤の好きなことまた知れた。
それからラスト受けて部活だ。
って言っても人数は少ないから自主練だけど。
リフティングとか軽くドリブルしかしてないけど
「凄いね! かっこいいね」
「ありがとう」
一時間ほど、潤と話ながら練習してると部員は増えてきた。
部長が来たため試合となった。
楽しいんだけど、なんだかな・・・。
やる気なさが見える試合だよな。
なんか、俺のチームもやる気ない。
こんなの潤が見ても面白くないだろう。
ごめんでいっぱいだ。 サッカーの楽しさが見えなかったよな? そう思いながら潤のところ近づくと
「お疲れさま」
そう言ってニッコリ笑った。
何も言わないでくれるのだろうか。
潤の部屋に寄って夕飯を食べる。
相変わらず美味い。
「ほんと、凄いな」
毎日食べてたって飽きないし、潤の嬉しそうな顔が見れるのが嬉しい。
沢山話してるうちに今日も時間になっちゃった
ベットの上に仰向けになる。
今日の潤は少し様子がおかしい。
いつもはニッコリ笑うのに、今は悲しそう顔を笑う。
「ごめんね?」
何に対してだろうか。
どうして泣こうとするの?
俺、悪いことしたかな? でも、それじゃない気がする自分がいる。
そっと涙を指で払うと少しだけ嬉しそうに笑った。 そっと引き寄せちゃった。
いつもなら潤から引き寄せるのが多いけど、見てられなくて引き寄せちゃった。
嫌? そう思っているとぎゅっと強くなった。
ぐるぐる考えたって無理な気がする。
ずっとずっとどこかでは分かってたんだから。
お前が好きだと。 だから、離れたくなくて、なかなか悩みを言えない。 そして、お前を困らせちゃうな。 キスも抱きつかれるのもわるくないのは好きだから、愛しいから。
「じゅん・・・」
こんなに溢れさせたのは間違えなくお前だよ?
だから、そのときまでしっかりと愛してよな?
俺も沢山愛してあげるから。そっと柔らかな唇に誘われるように吸い付く。
「・・・っ・・・」
理性なんて無いから。 ポロポロと潤の瞳から涙が溢れてるよ。 俺ってやっぱり最悪か?
「しょおくん・・・」
でも、ぎゅっとしてるしな。
「好きだよ、お前の気持ちは全部は分かんないけどさ、何となく分かってる」
ぎゅっとしながら潤の唇にもう一度ふれる。
「しょおくん、いいの? ずっと一緒にはいられないよ?」
それも知っててなんだけどな・・・。
「何? 嫌なの?」
少し冷たいかもしれないけど、本気で言ってること信じてほしいからな。
「そういうわけじゃないよ?」
ぎゅーっとしてきて不安そうに見つめる。
「いられないからこそ、なんでしてきたの?」
それって潤も俺のことが好きってことじゃん?
それが厄介だけど・・・
「好きになったんだからいいの、沢山思い出作らない?」
そう言うと
「どうやって?」
期待に満ちてる瞳に変わった。
そっとキスして髪の毛を撫でながら
「出掛けたらいいんだよ、潤の行きたい場所」
潤の方があまり出掛けないから・・・、どこに行きたいのとか分からないかな? でも、やっぱり行きたい場所に行くのが一番だと思う。
「ふふっ、しょおくんとならどこでもいい。」
そう言って笑った。
「じゃあ、俺んち来る?」
それなら多少いちゃついても平気だし、来たことないし、暇だし?
「いいよ」
デートの方が良かったかな?
俺の家の近くにそんないいところないしな。
「ふふっ」
なんか、可愛いな。
そう思いながらキスを繰り返す。
「しょおくんって彼女とかいなかったの?」
あー、そんなの久しぶりに聞かれたな。
それどころでもなかったってのもあったけど、
「興味なかったからかな?」
ほんと、恋愛なんて考えたことなかった。
そんな相手がいないのもそうだし、タイプでもなかったしな。
「かっこいいのに?」
そう? まぁ俺からしてかっこいいと言えば
「俺は潤だと思うけど?」
ふふっ、やっぱ、そうだな。
偏見は元々無いけど、俺が好きになったのは性別的な問題ではないと思った。