考えたって知ってるくせに。
しょおくんを困らせたい訳じゃないけど、僕だけ見て欲しいって思う。
これが独り占めって言うのかな。
しょおくんは僕のだもん。
誰にも抱き締められて欲しくない。
しょおくんを他の人が好きになるのも嫌。
しょおくんが他の人を好きになるもの嫌。
するとノックされた。
なんか、子供過ぎて馬鹿みたい。
そんな、いじけても子供にしか見えないのに。
僕は確かにまだ子供だけど、大人に近い。
小学生がやりそうなのを自分でした。
そっと鍵を解除した。
「ごめん、何か嫌だった?」
とりあえずぎゅっとする。
白衣脱いだからか、しょおくんの香りだけになってる。
「誰かに抱きつかれたでしょ?」
そう言うと思い出したのか
「あれは、あの子がそれで元気になれるならと思ってそのままにしただけ。 それが嫌だったの?」
抱きつくと元気になるんだ。
ただの患者は普通、抱きつくかな?
「その子、しょおくんのこと好きなんじゃん?」
そう言うと
「ふふっ、そうだとしても俺は潤だけだよ?」
「ほんとに?」
そう聞くと
「約束しただろ?」
しょおくんから力強く抱き締められる。
「潤は焼きもちしたんだ。 ムカついちゃったの?」
「だって、香りが違うもん」
「ふふっ、そっか。 可愛い。 俺は潤に愛されてるな~。」
え? どうして可愛いになるの?
「なんで?」
なんでそう思うの?
「ふふっ、潤は好きだからムカついちゃったんだろ? なら、俺は潤に愛されてるのが分かるの。 好きだってことが分かるの。」
んー、何となく、分かった。
「じゃあ、二度と抱きつかれないでね?」
そう言うと少し困った表情をしてたけど、
「なるべく断るようにはする、けど、治療の一部では抱き締めたりしないとできない子もいるから、そこは勘弁してくれ?」
そっか。 必要なんだ。
「そこは分かった。 香りが違うのはバレバレだからね?」
そう言うと嬉しそうに
「ふふっ、そんなに妬いたの?」
そっか、この気持ちが…!
頷くと嬉しそうにぎゅっと抱き締めて
「ふふっ、ありがとう」
しょおくんじゃなきゃやだ。
「そう言えばお昼、美味しかった」
「ふふっ、それは良かった。」
しょおくんがゆっくりとキスをしてきた。
そこから深くなれば少し苦しい。
でも、しょおくんが僕を欲しがってることが分かるから好き。
「んんっ・・・、しょおくん、好き」
「ん、じゅん・・・、好き」
ふふっ、どちらも止めようとはしない。
それから一回離れたら、しょおくんは寝転んで僕はしょおくんの上に乗っかってる。
「少し疲れたから、昼寝する。 潤は?」
ふふっ、しょおくんとお昼寝?
「僕もする!」
でも、この体制で寝るの?
しょおくん、きつくない?
そう思ってしょおくんの横に来た。
「起きたら、自由にしてていいからな?」
頷くと髪の毛を撫でてくれた。
「おやすみ、しょおくん」
ぎゅっと抱き締めて寝始める。
しょおくんがずっと撫でてくれるから僕は眠くなって、夢の中に入ってく。
しょおくんのおやすみ、聞けてなかったな。
しょおくんといる限り、僕は生きてる。
僕は生きてるって教えてくれる。
ふふっ、こんなに楽しいのも、温かいもの、嬉しいのも全部しょおくんが教えてくれたこと。
お母さん、僕は今、楽しいよ?
もう、捨てられたことに何も感じてない。
僕に妹か弟かはいるんだよね?
その子を捨てないでね?
同じ間違えしたらダメだもん。
僕は少しずつ知らないことを知って、少しずつお勉強して、いつか、しょおくんの傍でお仕事できるようになりたい。
僕は少しずつ、前を向けてる。
しょおくん、僕はしょおくんと同じぐらいしょおくんのことが好きだと思う。
それ以上かもね、少しでも離れると寂しいって思っちゃうから。